アーセナルとキットサプライヤーのadidasは11日、過去のデザインに触発されたレトロ・コレクションを発表した。
中でも注目は1991-93シーズンで使ったアウェイユニフォームの復刻版。かつて、その奇異で風変わりなデザインから「傷んだバナナ」や「腐ったバナナ」と揶揄された伝説のキットが、ついに“ほぼ”完全復刻版で登場となった。
Arsenal 1991-93 adidas Away Retro Bruised Banana
これまでクラブの公式アパレルとして91-93のレトロジャージは存在した。しかし、今回はついにサプライヤーのadidas(今回はadidas originalsから発売)から復刻版が登場。右胸には当時と同じように赤いトレフォイル(三つ葉マーク)が付いた。そして、胸にはもちろん当時のスポンサー「JVC(日本ビクター)」のロゴをプリントする。
特徴的なジグザグのグラフィックはもちろん、レッドで彩るパイピングも当時と同じ。さすがはadidasが手掛けただけあり、オリジナルの再現率は極めて高いと言える。
現在のものとは大きく異なるエンブレムも、ほぼ当時のデザインを再現。胸の「JVC」も“赤字に白縁取り”のカラーまで完全に再現している点が嬉しい。
そもそも、この腐ったバナナユニフォームとは一体何なのか?
実はこのキット、クラブ史上そしてプレミアリーグ史上に残る「ワーストユニフォーム」として名高い一着だ。その理由はもちろん見たままの通りで、バナナが傷んだ(腐った)ようなデザインが不評だった。
ところが、このデザインはロンドンの一部ファッション関係者の間では評判が良かったらしく、当時から現在までカルト的な人気を誇るユニフォームとなっている。
今やオリジナルを入手するのは決して容易いことではない。それだけに今回の復刻には、大きな意味があると言えるだろう。