7年連続Bクラスの中日が行った戦力整理 松坂が退団、戦力外は5選手

中日・与田剛監督【写真:荒川祐史】

ドラフトでは1位で石川昂、2位で橋本を指名し収穫多い結果に

 2013年から7年連続でBクラスに沈み、またもクライマックスシリーズ進出に手が届かなかった中日。与田剛新監督の元で終盤までAクラスを争ったものの、最終的には2017年、2018年と同じ5位に終わった。

 ドラフトでは1位で地元・東邦高の石川昂弥内野手を競合の末に獲得。2位で大商大の橋本侑樹投手、3位で東芝の岡野祐一郎投手と即戦力投手を指名し、根尾昂内野手、梅津晃大投手らが加わった昨年に続き、収穫の多いドラフトとなった。

 一方でリリーフとして大活躍したロドリゲスが保留者名簿から外れて自由契約に。レンジャーズと2年契約で合意したと米メディアが伝えている。松坂大輔投手も退団を選択し、古巣の西武に14年ぶりに復帰。武山真吾捕手ら5選手が戦力外となった。

 ここでは今季で退団、引退となった選手の実績を振り返ってみよう。

○松坂大輔投手(退団→西武移籍)
 ソフトバンクを退団し、2018年に中日に加入。右肩の故障から復活を果たして6勝を挙げ、カムバック賞にも輝いた。今季はキャンプ中にファンとの接触で右肩に炎症を発症。出遅れると、1軍登板わずか2試合。1回8失点で炎上した7月27日のDeNA戦が中日での最後の1軍登板となった。オフに退団を選択。来季は古巣の西武でプレーする。

○ジョエリー・ロドリゲス投手(自由契約)
 昨季途中に入団したドミニカ人左腕。最速159キロを誇る豪腕で途中加入だった1年目から26試合に登板した。今季はセットアッパーとして64試合に投げ、3勝4敗1セーブ41ホールドで最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得した。レンジャーズと契約合意したと米メディアが伝えている。

5選手が戦力外となり、杉山と亀澤は琉球ブルーオーシャンズへ

○武山真吾捕手(戦力外)
 2002年のドラフト10位で享栄高から横浜へ入団。2012年にトレードで西武へ、2014年途中に金銭トレードで中日へと加入した。 正捕手の座は掴めなかったものの、貴重なバックアッパーとして貢献。2017年には50試合、2018年、そして今季も30試合に出場していた。

○杉山翔大捕手(戦力外)
 2012年のドラフト4位で早大から入団。3年目の2015年にチーム最多の67試合に出場。2016年にはキャリア最多となる104試合に出場して正捕手に近づいた。だが、2017年に打撃不振などから一気に出番を減らして39試合出場止まり。昨季、そして今季と2年連続で1軍出場なしに終わり、オフに戦力外となった。来季は沖縄初のプロ野球ちーむ「琉球ブルーオーシャンズ」に入団する。

○亀澤恭平内野手(戦力外)
 2011年の育成ドラフト2巡目で四国ILの香川からソフトバンクへ入団。育成選手として3年が経過した2014年オフに自由契約となると、中日に支配下契約で入団。1年目から107試合に出場した。その後もコンスタントに1軍で出場していたが、今季は加入後最少の47試合止まり。戦力外となり、来季は「琉球ブルーオーシャンズ」に加入する。

○友永翔太外野手(戦力外)
 社会人の日本通運から2014年のドラフト
3位で入団。俊足巧打の即戦力として期待されたが、5年間で1軍出場は34試合、今季は10試合に出場したものの、打率.000に終わり戦力外に。11月に行われた「ワールドトライアウト」に参加していた。

○近藤弘基外野手(戦力外)
 中日の近藤真市氏(現スカウト)の息子で、2014年の育成ドラフト4巡目で名城大から入団。2年目の2016年に支配下登録され、プロ初スタメンで猛打賞を記録した。だが、1軍定着とはならず、支配下1年目の21試合を最多に出場試合を減らした。今季は1軍出場なしに終わり、戦力外となった。(Full-Count編集部)

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