長崎県警「交通特別取締班」新設 飲酒運転など対象に 署の垣根越え結成、全国でも珍しく

取り締まり強化へ決意を述べる寺田警部(中央)=県警本部

 長崎県警は11日、新たに「交通特別取締班」を発足させた。長崎市を中心とした各署などでつくり、横断歩行者妨害や飲酒運転などを対象に取り締まり強化を図る。

 長崎県警によると、署の垣根を越えた班を結成するのは全国でも珍しいという。県内における昨1年の人身事故は4641件。このうち車両と歩行者の事故は609件で13.1%を占め、全国平均の11.3%を上回った。中でも横断歩道上や飲酒運転による事故が多かったことから、常設の特別班の設置を決めた。

 長崎近郊、県央の7署などに所属する計44人で構成。生活道路での速度超過なども含めて重点的に取り締まり、危険場所での大型検問などに取り組む。来年3月までを試行期間とし、その後は取り締まりの対象を全県的に広げる方針だ。

 11日に長崎県警本部で発足式があり、交通指導課の寺田武史警部(39)が「交通指導、取り締まりのスペシャリストとして、県民の命を守るという使命を全うするため一致協力する」と決意を述べた。

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