本塁打急増に関する調査結果 原因は「縫い目の不安定さ」と発表

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日本時間12月12日、今季の本塁打急増についてボーリング・グリーン大学のジム・アルバート博士、マサチューセッツ工科大学のペコ・ホソイ博士、イリノイ大学のアラン・ネイサン博士、ワシントン州立大学のロイド・スミス博士がメジャーリーグ機構から委託されて独立して調査した結果の報告書が公開され、打者が打球の発射角度と初速度に焦点を当て始めていることに加え、ボールの縫い目の高さの不安定さが影響を与えていた可能性があることが明らかになった。

報告書によると、本塁打急増の原因の60%はボールの縫い目の高さの不安定さによるものであるという。縫い目が低いボールを投げることで球威が低下し、打球の飛距離が伸びていたというわけだ。また、残りの40%は打者のアプローチの変化に由来するものであると発表されている。

そして、球威の低下に占める縫い目の高さの不安定さの影響はおよそ35%であるという。ただし、球威が低下する原因の残りの65%については特定できなかったようだ。ボールの形状や表面の滑らかさなど、あらゆる要素が検証されたものの、球威の低下との相関は見られないとの結論に至っている。

ただし、今回の報告書は実験室での測定から得られた結果をまとめたものであり、グラウンドの泥や球場の湿度など、他にも影響を与える可能性がある要素は存在する。ボールに付着した泥が球威に影響を与えることは判明しており、この点については調査が継続されるようだ。また、ポストシーズンで本塁打生産ペースが鈍化した原因について、今回の報告書では確固たる回答がなされていない。

ロブ・マンフレッド・コミッショナーは「野球の変動性は、天然素材を使用した人工製品を使用していることの産物だと思う。それは野球というスポーツの魅力の一つだ」と語り、ボールによって縫い目の高さに差異があることへの理解を求めた。ひとまず調査結果が発表されたものの、シーズン中から各球団の投手たちが「ボールが飛びすぎること」への不満を漏らし、「飛ぶボール」に変わっている可能性について言及しており、今回の調査結果がすんなりと受け入れられるかどうかは微妙なところだ。