台風19号、神奈川県内の住宅被害3300棟超 なお避難者も

1人が死亡、1人がけがを負った土砂崩れの現場=10月13日午後0時55分ごろ、相模原市緑区牧野

 台風19号による神奈川県内の住宅被害が3300棟を超えている。比較的軽微な一部破損が約1500棟と半数近くを占めるが、全半壊などを含めた被害は30市町村に及ぶ。相模原市では4世帯6人が避難所に身を寄せており、生活再建にはなお時間がかかる見通しだ。

 県の集計(3日現在)や相模原市などによると、住宅の全壊は川崎、相模原両市で各22棟、鎌倉市1棟の計45棟。半壊は計628棟に上り、横浜、南足柄など15市町で確認されたが、浸水被害が広範囲に及んだ川崎市が522棟と8割超を占めている。

 一部破損は1503棟、床上・床下浸水は計1183棟となっている。罹災(りさい)証明書の発行に向けた詳細な調査が進んだことで、目視が中心だった発生当初から被害区分が見直されたケースが出ているという。

 また、死者が出るなど被害の深刻な川崎、相模原両市に開設された災害ボランティアセンターのうち、川崎市のセンターは被災者から支援の依頼が少なくなったとして11月24日に閉所。市社会福祉協議会が対応を引き継いでいる。相模原市のセンターは「今後、みなし仮設住宅へ移った被災者の生活支援や見守りなどにも力を入れていく」としている。

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