長崎駅ビル 2025年度全面開業 外資系ホテルなど

JR九州が整備する商業施設やホテルを備えた新たな長崎駅ビルのイメージ。中央上方がホテル、下方が商業フロアなど。左は既存の駅ビル、右は新駅舎(同社提供)

 JR九州は12日、九州新幹線長崎ルートの2022年度暫定開業に伴い整備する新たな長崎駅ビル(長崎市)の概要を発表した。外資系高級ホテル「マリオット・ホテル」や商業施設などを備えた13階建て(高さ約60メートル)とする計画。23年春に商業フロアの一部などを開業し、25年度にホテルも含め全面開業を目指す。
 青柳俊彦社長が長崎市役所で、田上富久市長とまちづくりに関する連携協定を結び、記者会見した。
 駅周辺では21年11月にMICE(コンベンション)施設と共に、別企業が高級ホテル「ヒルトン長崎」を開業する。青柳社長は「互いに競い、連携できたら」と語り、田上市長は「駅ビルはまちづくりの重要なピース。全ての人に喜ばれるまちにしたい」と述べた。
 計画によると、アミュプラザ長崎とJR九州ホテル長崎が入る10階建ての現在の駅ビルは残し、隣接地に新たな駅ビル(延べ床面積約11万4千平方メートル)を整備する。21年春に着工予定。1~3階を商業フロアとし、延べ床面積はアミュをやや上回る約4万1千平方メートル。4~6階は企業向けフロアに加え、アミュ分も含む約1300台分の駐車場に充てる。
 ホテルは7~13階(延べ床面積約2万平方メートル)で、約200室。世界最大のホテルチェーンの米マリオット・インターナショナルと契約予定。JR九州グループが外資系ホテルブランドを運営するのは初めて。
 新駅ビルは、在来線の高架化に伴い現在の駅舎が西側へ150メートル移るため、空いた土地に整備する。新たなランドマークとなるよう、外装にれんがを使うなど「長崎らしさ」を取り入れ、夜間の照明も工夫する。
 高架下(約4千平方メートル)には特産品などの物販、飲食店などを入れて22年度に開業する。

 


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