長崎県内の狩猟免許所持者 過去最多3539人 6割が60歳以上

 長崎県は12日、昨年度の県内の狩猟免許所持者(延べ数)は、記録が残る1998年度以降最多の3539人だったことを明らかにした。このうち60歳以上は約6割の2170人。2013年度より330人増えており、鳥獣対策に当たる捕獲従事者の高齢化も懸念されている。
 県議会農水経済委で、山田博司委員(県民・島民の会)への答弁。
 県によると、免許は種類別に網、わな、第1種銃猟、第2種銃猟の4種類。3年ごとに更新手続きが必要だが年齢の上限はない。年代別では、60代が最多の1328人で、70代は708人、80代以上は106人。一方、29歳以下は130人、30代271人、40代439人、50代557人だった。
 県内でも問題になっているイノシシによる農作物の被害額は昨年度、約1億4200万円。免許保持者個人や地域住民と連携して構成する「捕獲隊」が3万5027頭を駆除した。
 山田委員は、高齢化が進む中「今後捕獲従事者をどう確保するのか」と質問。中村功農林部長は「実態を分析し、猟友会と相談していく」と述べた。

© 株式会社長崎新聞社