困難な課題に立ち向かう:広東の順徳が村級工業団地を整備

困難な課題に立ち向かう:広東の順徳が村級工業団地を整備

AsiaNet 82151 (2515)

【順徳(中国)2019年12月12日新華社=共同通信JBN】2019年、中国南部・広東省仏山市の順徳区は、村級工業団地の整備で大きく前進し、大いなる決意を表明した。1030.7ヘクタールの土地が統合され、114ヘクタールが埋め立てられ、緑化された。また、700万平方メートルの新しい工場が建設され、4178の後進的で頼りにならない企業が閉鎖された。382の村級工業団地が、20の近代的な産業集積地に置き換えられる計画である。それに伴い、小規模で開発の遅れた工場が散在する光景は過去のものとなり、順徳に組織的かつ整然とした産業エコシステムを特徴とする新たな製造業の風景が出現する。

順徳区村級工業団地整備局によると、15のグループが2カ月がかりで順徳の華西村の2500を超える世帯を訪問、村ベースの宝城工業団地の大掛かりな整備が98.8%の賛成票を得て、遂に前進した。

しかし、これは順徳で進行中の382の村級工業団地整備の共通の例にすぎない。

順徳は、開発のためのリソースが不足しており、成長の道筋が明確ではないため、こうした整備を最優先にすることを決めた。こうしたリノベーションの取り組みが、順徳に制度改革、産業高度化、新たなモデルづくりを可能にし、質の向上に向けたより多くのチャンスをもたらした。

1990年代には、郷鎮企業主導で順徳に村級工業団地が誕生した。途方もない生産力が解き放たれ、起業家精神が刺激され、完全な産業チェーンが育まれた。美的(Midea)とCountry Garden(碧桂園)というFortune Global 500企業を生み出し、順徳を名だたる製造拠点に変えたのは、その結果としてつくり出されたビジネス環境だった。

しかし、これらの工業団地は現在、産業高度化の足かせとなっている。土地所有権の複雑さ、深刻な安全性の問題、非効率的な経営など、工業団地にまつわる無数の問題が、人材とイノベーション要因の流入を遅らせ、順徳の成長を妨げてきた。

中国共産党順徳区委員会の郭文海書記は「質の向上を追求する上で、村級工業団地は最も難しい問題だ。他に方法はないので、戦いに勝つには全力で取り組む必要がある」と語った。

順徳に残された唯一の道は、こうした工業団地の整備である。かつて同区を繁栄に導いたこれらの工業団地は、依然としてその将来の鍵なのだ。

村級工業団地整備の解決策は、従うべき前例がないため、実践によって獲得していくしかない。順徳は、困難を乗り越えて前進する決意である。この任務が成功すれば、同区は珠江デルタ(PRD)開発の典型例になるだけでなく、PRDの産業高度化と国家の質の高い経済成長の好例にもなる。新たな時代には、新たな一連の改革が必要である。質の向上は今の時代のトレンドそのものであり、村級工業団地の整備は、順徳に成長モデルの転換を加速させ、新たな発展の旅に乗り出すチャンスを提供してくれるだろう。

ソース:The Office of Village-Level Industrial Park Upgrading in Shunde District, Guangdong