阪神マートン、DeNAロペス、燕バレ… 2010年代に活躍したセ助っ人打者たち

エルドレッド、バレンティン、ロペス(左から)【写真:荒川祐史】

DeNAグリエルや巨人クルーズ、中日ブランコら懐かしの面々

 2019年も残すところあとわずか、この2010年代は野球界でも様々なシーンが生まれた。各球団は多くの外国人選手を獲得したが、その中でもインパクトを残した助っ人たちを振り返る。今回はセ・リーグの助っ人打者に注目したい。

【巨人】
○アレックス・ラミレス外野手
 2001年にヤクルトでNPBのキャリアをスタートし、2008~11年まで巨人でプレー。2010年にはキャリアハイとなる49本塁打を放ち、129打点、打率.304として2度目の本塁打王、4度目の打点王に輝いた。2012~13年はDeNAでプレー。外国人選手初の2000本安打を放ち、名球会入りしている。

○アレックス・ゲレーロ外野手
 2017年に中日で35本塁打で本塁打王となりブレークしたゲレーロは、2018年から巨人でプレー。初年度は15本塁打を放ち、今季は101試合に出場して21本塁打、54打点、打率.237と5年ぶりのリーグ制覇に貢献した。

○ケーシー・マギー内野手
 2013年に楽天入りし、初年から28本塁打、93打点、打率.292と活躍すると、翌年にはマーリンズ入りしてMLB復帰を果たした。しかし2016年オフにタイガースからFAとなると、巨人入りしNPB復帰を果たす。復帰初年の2017年は打率.315、18本塁打、77打点を挙げた。

【阪神】
○マット・マートン外野手
 記憶に残る言動やプレーの多かったマートンは2010年から阪神で6年間プレーし、通算832試合に出場した。チームが2位となりクライマックスシリーズに進出した2013年には、キャリアハイの19本塁打、85打点をマークし、打率.314とした。2014年には首位打者のタイトルも獲得している。

○クレイグ・ブラゼル内野手
 2009年に西武から移籍したブラゼルは、2010年には143試合に出場し47本塁打、117打点、打率.296を記録してベストナインに選出された。2013年から2年間ロッテでもプレーした。

○マウロ・ゴメス内野手
 2014~16年に阪神に所属し、3年間で通算65本塁打を放った。初年度の2014年には109打点を稼ぎ打点王のタイトルを獲得、ベストナインにも選出された。

ヤクルトのバレンティンは2013年にNPB記録を塗り替える60本塁打をマーク

【ヤクルト】
○ウラディミール・バレンティン外野手
 2011年からヤクルトに所属し、初年度から31本塁打を放つ活躍を見せたバレンティン。2013年には60本塁打を放ち、長年破られることのなかったNPB記録を塗り替えた。今季も33本塁打を放ち、93打点、打率.280をマークしたが保留者名簿を外れ、自由契約選手となっている。

○ラスティングス・ミレッジ外野手
 2012年にヤクルトに入団したミレッジは、来日1年目には主にリードオフマンとして打率.300、21本塁打の好成績を残した。しかし2年目以降は成績が落ちこみ、2015年オフに自由契約選手となった。

【DeNA】
○ホセ・ロペス内野手
 2014年まで2年間巨人でプレーしたロペスは、2015年からDeNAに加入。以来、5年連続で25本塁打以上を放っている。今季は31本塁打を放ち、84打点、打率.241。ゴールデングラブ賞を今季も受賞し、これで4年連続5度目となった。日本での通算本塁打数は186本となっており、200本塁打も見えてきている。

○ネフタリ・ソト内野手
 2018年にDeNAでNPBのキャリアを始めたソトは、来日初年から41本塁打を放った。今季はその記録をさらに上回る43本塁打で、108打点、打率.269とし2年連続の本塁打王だけでなく、打点王にも輝いた。

○トニ・ブランコ内野手
 2009年に中日入りし、いきなり39本塁打で本塁打王と打点王のタイトルを奪った。DeNAには2013年に加入して41本塁打を放ち、136打点、打率.333という活躍をみせ首位打者、打点王の2冠に輝いた。2015年から2年間はオリックスでプレーしていた。

○ユリエスキ・グリエル内野手
 キューバの国外派遣解禁により鳴り物入りで2014年に入団したグリエルだったが、62試合に出場し11本塁打、30打点、打率.305とし、翌年は契約違反により解除となった。2016年からアストロズでプレーし、今季はワールドシリーズにも出場していた。

エルドレッドは7年間カープ一筋でプレーし通算133本塁打をマーク

【広島】
○ブラッド・エルドレッド内野手
 2012年に広島入りしたエルドレッドは、引退まで7年間カープ一筋でプレーし通算133本塁打を記録。2014年には37本塁打、107打点、打率.260で本塁打王に輝き、オールスターにも出場。今オフに正式に引退を表明した。

○キラ・カアイフエ内野手
 2013年に入団し、2年間プレーしたキラ。来日初年はシーズン途中の加入ながら、14本塁打、45打点、打率.259をマーク。2014年にはエルドレッドと共に主軸を担い、オールスターゲームにも出場。

○サビエル・バティスタ外野手
 2017年に広島に入団し、17、18年のリーグ連覇にも貢献。今季は101試合で26本塁打、64打点、打率.269をマークしたが、NPBアンチ・ドーピング委員会からサビエル・バティスタ外野手がドーピング検査において陽性との通知があったと発表され、8月半ばに出場選手登録を抹消された。

【中日】
○ダヤン・ビシエド内野手
 2016年に中日入り。2018年に打率.348、26本塁打99打点で首位打者となり、2019年まで2年連続でベストナインに輝いた。今季は自身最多の143試合に出場し、18本塁打、93打点、打率.315。

○エクトル・ルナ内野手
 2013年に中日入りすると、春先から5月の交流戦まで23試合連続安打をマークし、鮮烈なデビューを飾った。2014年には17本塁打、73打点、打率.317をマークしベストナインに選出されている。(Full-Count編集部)

© 株式会社Creative2