新外国人投手獲得でどうなる巨人の先発ローテ キーとなるのは田口、畠の巻き返し

巨人が獲得したエンジェル・サンチェス【写真:Getty Images】

山口が抜け、菅野とサンチェス、メルセ&桜井が基本線も若手の台頭期待

 巨人が先発ローテの一角として期待する、韓国プロ野球SKからFAとなったエンジェル・サンチェス投手を獲得した。今季は17勝5敗、防御率2.62をマーク。米報道ではメジャー球団も食指を伸ばしていたほど。来年の日本一奪回に向け、投手整備が不可欠だった巨人にとって大きなピースが加わった。来年の先発ローテーション候補たちはどんなメンバーになるだろうか。

 リーグ最多の15勝をマークした山口俊投手がポスティングシステムを利用してメジャー移籍を目指している。今季11勝6敗の菅野智之投手とサンチェスが先発の軸となるだろう。そこに今季8勝8敗のメルセデス、4年目でブレークした桜井俊貴投手が続く。1年目で5勝を挙げた高橋優貴投手、3勝の今村信貴の左腕たちが5~6番目の候補になるが、黙っていない投手はまだまだいる。

 今季、中継ぎでチームを支えた田口麗斗投手も先発の力は十分。17年には13勝4敗と2年連続で2桁勝利になったのは記憶に新しい。シーズン後半にはドラフト6位ルーキーの戸郷翔征投手も2年目の飛躍に期待がかかる。左では田口に期待だが、右腕では戸郷だけでなく、畠世周投手に注目。150キロを超える直球を軸に、一昨年に6勝を挙げた右腕は今季は開幕ローテ入りも未勝利。シーズン途中に右肘の手術を受けた。リハビリを続け、台湾ウインターリーグで実戦復帰した。ウインターリーグ派遣はチームの期待の表れでもある。

 他にも奮起の意味を込めて背番号が変わった宮国椋丞投手や鍬原拓也投手、ついに来年のドラフトでは大学の同世代が入ってくる高田萌生投手や大江竜聖投手、イースタンでも高卒ルーキーたちも戸郷に負けじと横川凱投手や直江大輔投手らが1軍のマウンドを目指して、牙を研いでいる。今秋のドラフトでは社会人、JR東日本の190センチ右腕、太田龍投手を獲得。期待値は高いが、即戦力ではなく、しっかりと体を作り、シーズン中盤から終盤に出てくれば、また投手陣に厚みが増す。若い投手の台頭に期待したい。(Full-Count編集部)

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