「CAは潰しが利かない」を逆手に取って起業!
潰しが利かないと言われるCA(客室乗務員)という職業。実際、転職活動の現場では、パソコンスキルや事務経験がないCAは、不利になってしまうことも多いのが現実です。
しかし、CAは場を読む力、臨機応変な対応力、クレーム対応能力、不測の事態に対応する能力、効率アップ能力、体育会系の根性など、数値化できないスキルをたくさん身に付けています。
最近では、そんなスキルとCA時代の経験を活かし、CA退職後に正社員として転職するのではなく、自分の好きなことで起業する人も増えてきました。
ここでは好きなことで起業したCA・元CA達の起業ストーリーをご紹介します。
みんなゼロから始めた人ばかりなので、これから起業したい!と考えている方のヒントになることも多いはずです。
今回登場するのは敏感肌美容家であり農業女子の五賀晶子さん。
敏感肌美容家・農業女子の五賀晶子さんの起業ストーリー
今の仕事について教えてください。
実家が代々続くお米農家だったこともあり、CA退職後は実家に戻り農業女子となりました。昔から肌が弱かったこともあり、今はお米の化粧品を開発中です。
また、インフルエンサー・モデル、着物アンバサダー・旅や商品PR、エアライン受験対策など幅広く活動しています。
今のライフスタイルについて教えてください。
1年くらい前から週3日、派遣で1名体制の受付の仕事をしながら、自分の仕事をしています。
エアライン受験対策は、全てLINE・WEB通話で対応、インフルエンサーも全て携帯があれば仕事できるのどこにいてもできます。
空き時間で、実家の農家の手伝いやお米の化粧品を開発中です。
今の仕事をしたいと思ったきっかけは何ですか?
もともと、CAになる前から、実家が代々続く米農家であること自身がかなりの敏感肌であることから、いつかお米の化粧品を開発し販売したいと考えていました。
その目標を達成するにあたり、のちに販路を確保するためにSNSでファンをつけそのマーケットで売ろうと考え、Instagramを始めました。
初めは、CAから農業女子というテーマで始め、徐々にエアライン受験対策や美容についても載せていきました。
現在は、商品の開発工程をファンと共に作り上げるためインスタライブを通して開発を進めています。
フォロワーが増えたことで、着物アンバサダーや旅・商品のプロモーションやモデルの仕事の依頼が来るようになり、新たな仕事に挑戦することができました。
会社員ではなく起業という道を選んだ理由は何ですか?
親が自営業だったため、新卒で就職をして初めて会社員の仕組みやボーナスというものを知りました。
幼い頃から、私の家はお米や野菜を売りにいく手伝いをして、売上に応じてお小遣いがもらえるシステムでした。
大人になっても頑張った分お給料がアップするものと思っていたのですが、CAの仕事のやりがいはあったものの、頑張ってもお給料が変わらないことや、ルールやマニュアル通りにしか動けないことに徐々に違和感を感じはじめました。
自分の個性を出して働ける仕事をする方が私にはあっていると感じ起業を選びました。
最初は何からスタートしましたか?
まずは、目標を決めそのために必要なことは何かを考え、あとはとにかく行動!!考えるだけでは、前に進まないので思いつくこと全てやってみました。
CAメディアに登録したのもこの頃です。農業女子として書かせていただいた記事がYahoo!に転載されるなどして、徐々にブランディングが確立していきました。
まずはやってみること!そこから学ぶことは大きいですし、当初は見えなかった改善点も見えてきます。
ここから軌道に乗ってきた、流れが変わったというタイミングはありますか?
周りの方が応援してくれるようになったことです。
最初は、全然分からずどうしようと思ったこともありますが、周りの方に今やろうとしていることやどうしたらいいですか?と話すことで、アドバイスや繋がりそうな方を紹介してくださり、お仕事に繋がるようになりました。
本当にいい方ばかりに恵まれ感謝しかありません!
次のページ:収入面はどのように確保?悩んだ時の立ち直り方は?
収入面はどのとうにして確保していましたか?
安定収入の確保のため、週3回派遣で一人体制受付をしながら自分の仕事をしているので、最低限の固定収入はあります。
融通のきく職場に巡り合い、曜日の変更も可能ですし、社員の方も応援してくださります。
また、週3回会社員の方々と交流することで、今のトレンドや流行っているもの、会社員の悩みを聞くことができるのでアイディアや売り込み方が浮かびやすいです。
ここまで来れた理由は何だと思いますか?
周りの方のおかげです!
特に、一緒に着物アンバサダーとして活動しているCAメディアメンバーの岩本まりよさんの存在は大きかったです。お互い駆け出しの頃にCAメディアを通じて出会ったのですが、同い年だったこともありすぐに意気投合!
毎晩電話でお互い相談をし、悩んだときもとても助けられました。モデルや旅のプロモーションの
また、現在化粧品開発を一緒に進めている元同期もいつも冷静で的確なアドバイスをくれ、安心して前に進むことができます。
いつか私も恩返しができるよう、起業する方の手助けができるようになりたいです。
起業してよかったと思うことは何ですか?
好きなことを仕事にできたことです。やりがいがあり毎日楽しいです!
起業する中で苦労したこと、辛かったことはありますか?
CA時代に叩き込まれた、謙虚さと受け身姿勢を脱することです。
サービス業やお客様相手なら、この精神はとても役に立ちますが、ビジネスにおいて企業や経営者の方とのやりとりや価格交渉には、とても苦労しました。
常にお客様の気持ちに寄り添って精神が抜けず遠慮してしまったり、指摘する事項があったときCAの癖が抜けずズバッというのにとても勇気がいります。今は、徐々に気にせず言えるようになってきましたが、これはCAで起業した方なら共感していただけるとこではないかなと思います。
その時にどうやって対処しましたか?
勇気を持つこと!まるで試合に行くかのような姿勢で挑みました。
女性だけでいくと、相手にしてもらえなかったこともありました。最初は、父や知人経営者の方にお願いして男性と一緒に行くようにしていました。男性がいるだけで、対応が全く違うという企業もあり、まだまだ男性社会だと感じました。
悩んだときの立ち直り方を教えてください。
周りの方に相談すること、考えない、やれることをやるです。
みんなが助けてくれます。
今後の夢は何ですか?
お米の化粧品を開発し、代々続く実家の米屋を形を変えて継ぐことです。
また、世界中の敏感肌を救うため、日本だけにとどまらず世界で活躍する女性になりたいです。