頑張れば体は応えてくれる 谷口浩美さんランニング教室

日々の練習やレース前の過ごし方について語る谷口さん(右)=西海市、大瀬戸総合運動公園

 西海市大瀬戸町の大瀬戸総合運動公園でこのほど、東京世界陸上男子マラソンの金メダリスト、谷口浩美さん(59)のランニング教室があった。縄跳びを使った練習法などを教え、小中学生らに「頑張れば体は応えてくれる」と語った。
 谷口さんは宮崎県出身。1991年の世界選手権東京大会で金メダルを獲得し、92年バルセロナ五輪では給水所で他の選手と接触、転倒しながら8位入賞した。引退後は沖電気、東京農大などで指導者を務め、現在、宮崎大特別教授。七釜鍾乳洞ロードレース大会の招待選手として同市を訪れ、大会前に市陸上競技協会などが教室を開いた。
 市内外から小中学生ら約50人が参加。子どもたちは400メートルのトラックを谷口さんと歩きながら足運びや、腕振りについて教えてもらった。谷口さんは縄跳びしながら走る「走り跳び」の練習を紹介し、敏しょう性やバランスを高める方法を伝授した。
 中学生が「楽しく走る方法は」と質問すると、谷口さんは「練習してきたことをレースで出し切れば楽しくなる。順位は100点満点でなくても、努力を続けていけば100点に近づいていく」と「続けること」の大切さを説いた。
 市立西彼中2年の田口由莉さんは「足首の使い方のアドバイスを直接受け、うれしかった。自分の課題点が分かったので。今後に生かしたい」と笑顔で話した。

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