好投手・クルーバーの争奪戦がヒートアップ エンゼルスは撤退

複数の関係者によると、サイ・ヤング賞2度の実績を誇るコリー・クルーバー(インディアンス)のトレード交渉が本格化しているようだ。野球ライターのロバート・マレーはエンゼルスとパドレスが争奪戦に加わっていることを報じたが、その後、MLBネットワークのケン・ローゼンタールはエンゼルスが撤退したことを伝えている。ローゼンタールはレンジャーズがクルーバー獲得に興味を示していることを報じており、MLBネットワークのジョン・ヘイマンによると、ドジャースも争奪戦に加わっているという。ヘイマンはクルーバーのトレードが近いうちに成立する可能性があると伝えている。

現在33歳のクルーバーは、2014年と2017年にアメリカン・リーグのサイ・ヤング賞を受賞するなど、メジャーを代表する好投手として知られている。2014年、2016年、2017年に各18勝、2018年には自己最多の20勝をマークし、2014年から2018年まで5年連続で200投球回&200奪三振をクリア。2014年に最多勝、2017年には最多勝と最優秀防御率のタイトルを手にしている。しかし、今季は打球直撃により右前腕を骨折した影響もあり、わずか7試合にしか先発できず、2勝3敗、防御率5.80という不本意な成績に終わった。

フリーエージェント市場からゲリット・コール(ヤンキース)とスティーブン・ストラスバーグ(ナショナルズ)が早々に消えたことにより、エース級の先発投手の獲得を目指すチームはトレード市場に目を向け始めている。そして現在、各チームのターゲットとなっているのがクルーバーだ。2018年までの支配的なピッチングを取り戻せるかどうかは不透明だが、来季の年俸が1750万ドル、2021年の契約が年俸1800万ドルの球団オプションとコールやストラスバーグの半額程度であるため、多くのチームからの人気を集めている。

なお、ヘイマンによると、ドジャースはクルーバーよりもフランシスコ・リンドーア(インディアンス)を欲しているようだ。ただし、インディアンスはクルーバーの放出を優先していると見られている。

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