中村哲さんの死悼む 加藤登紀子さんが横浜で支援呼びかけ

中村哲さんの写真パネルの前でペシャワール会のメンバーと募金活動を行った加藤登紀子さん(右から3人目)=横浜市中区

 歌手の加藤登紀子さん(75)が15日、関内ホール(横浜市中区)で開いたコンサートで、親交のあった医師中村哲さん(73)がアフガニスタン東部で殺害されたことに触れ、「医療や灌漑(かんがい)・農業支援などに尽力されていた。心から頭を下げたい」と死を悼んだ。

 この日は振る舞い酒付きの「ほろ酔いコンサート」。加藤さんはステージで、天を見上げて両手を大きく広げながら、生きていることは愛することだと歌う「Revolution」を中村さんにささげた。

 2001年の米同時多発テロ後に、アフガニスタンで暮らす市民の生活を守ろうと声を上げた中村さんに賛同。同年以降、パキスタンでの医療活動を支援する非政府組織(NGO)「ペシャワール会」(福岡市)への寄付金をコンサート会場で募り続け、15日も会の活動を紹介した。

 同会のメンバーで中村さんとともに現地で活動した梅本霊邦さん(70)は「今後は会の会長で、現地のNGO『PMS』(平和医療団)の総院長に就任した村上優さんとともに、哲さんの遺志を継いでいきたい」と話していた。

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