公開中の劇場版アニメ「フラグタイム」などを制作する(株)ネクストバッターズサークルが破産申請へ

 (株)ネクストバッターズサークル(TSR企業コード:300129467、法人番号:3011401016969、杉並区成田東4-36-15、設立2013(平成25)年3月15日、資本金50万円、加藤淳社長)は12月13日までに事業を停止し、破産申請を宇都宮貴士弁護士(大原綜合法律事務所、松戸市新松戸4-50、電話047-702-3026)に一任した。今月中の破産申請を予定する。
 負債総額は約4300万円、うちアニメーターらへの未払い分が約50名に対して約800万円。

 テレビアニメーションなどの制作会社。当初は制作協力が中心だったが、「ティアスタジオ」のスタジオ名で2018年のテレビアニメ「ロード オブ ヴァーミリオン 紅蓮の王」以降、アニメ制作元請として多数の作品を手掛けていた。都内のほか、仙台にもスタジオ機能を持ち、2019年にはテレビアニメ「なんでここに先生が!?」や、現在公開中の劇場版アニメ「フラグタイム」など話題作の制作も手掛けていた。
 しかし、近年の人件費高騰を背景に、採算割れの受注も発生するなどし、厳しい資金繰りが続いていた。
 2019年11月末には実質事業を停止し、同時期に代表者ら関係者への連絡が取りにくくなった。
 このため、多数のアニメーターらによる報酬の未払いを訴える内容の書き込みがTwitterなどのSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)に相次ぎ、注目を集めていた。

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