地下鉄オーバーラン事故、運転士は睡眠時無呼吸症候群 事故との因果関係は「明確でない」

横浜市営地下鉄ブルーライン

 横浜市営地下鉄ブルーラインの踊場駅(同市泉区)構内で8月に起きたオーバーラン事故で、男性運転士が事故後の精密検査で、重症の睡眠時無呼吸症候群(SAS)と診断されたことが16日、市交通局の調査で分かった。

 ただ同局は事故との因果関係について「明確でない」とし、事故の原因は運転士が居眠りをし、ブレーキを操作しなかったことと結論づけた。

 同日に開かれた市会水道・交通委員会で、同局が調査結果を報告した。

 同局は国のガイドラインに従い、SASの検査を3年に一度、実施。運転士は2017年に軽症のSASと診断され、医療措置は不要とされていた。

 同局は再発防止策として、発生場所にオーバーランを防止する装置を22年度に導入することや、SASの検査を場合によって毎年実施することなどを挙げた。

 事故は、8月29日午前8時35分ごろ、踊場駅構内の引き込み線で起きた。運転士は停止位置を越えて約30メートル前方の壁面に衝突、左膝などに軽傷を負った。乗客はいなかった。

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