フェラーリF1代表、FDAメンバー増強を公表。将来的には女性ドライバーの採用も

 フェラーリF1は、その権威ある若手ドライバー育成プログラムにおいて才能あるドライバーを多く抱えているものの、チーム代表のマッティア・ビノット曰く、ひとつだけ欠けているものがあるという。それは女性メンバーだ。

 フェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)はシャルル・ルクレールがF1に昇格するうえでの助けになっていた。現在はミック・シューマッハやロバート・シュワルツマンといった若手のトップドライバーを擁しており、彼らは同じくFDAのメンバーであるジュリアーノ・アレジやカラム・アイロット、マーカス・アームストロングらとともに、来季はF2に参戦する。

 しかし、マラネロで行なわれたメディアとのランチ会合において、FDAは才能ある若手メンバーをさらに拡大する用意があるとビノットが述べた。

「来年はフェラーリ・ドライバー・アカデミー所属のドライバーの数を増やしていく」とビノットは『Reuters』に対して話している。

「何人かのドライバーが加入する。私はそれが何人で、誰になるかというのを伝えられる立場にはないが、我々が懸命に取り組んできている部分だ」

「また、アカデミーは将来的に女性メンバーの採用についても考えている。女性もフェラーリ・ドライバー・アカデミーの一員になるべきだ。我々は現在、そうしたことを近い将来に確実に実現させるべく取り組んでいる」とビノットは付け加えた。

 フェラーリは何年にもわたって育成し、指導した才能の持ち主を抱えてはいるものの、FDAメンバーのなかからフェラーリのF1シートを獲得したドライバーはルクレールのみである。

 しかし多くの人々は、20歳のシューマッハがルクレールに続き、伝説的存在である父の後を継ぐと考えている。ビノットは、シューマッハは来季にF2で結果を出す必要があると主張しており、非合理的な行動をとるつもりはないという。

「どれだけ向上できるかを理解するという点で、彼(シューマッハ)にとっては来シーズンが鍵となると思う」とビノットは語った。

「彼には1年間の経験があるので、来季はさらに期待している。我々としては、彼は将来的にF1昇格の良い候補になるだろうと確信している」

「彼は、先々フェラーリのどちらかのシートの候補生になるだろうか? それを言うにはまだ早すぎる」

「しかし、繰り返しになるがFDAの目標は今後のフェラーリにとっての才能を探すことだ。彼はFDAの一員だ。それは彼がそこに留まるだけの才能を持っていると、我々が信じているからだ」

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