推定50歳? 神戸の巨大「カエル」滑り台、老朽化で撤去へ

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来年1月に撤去されることが決まったカエルの滑り台=神戸市須磨区(志方功一さん撮影)

 神戸市須磨区の天井川公園は「カエル公園」と呼ばれている。大きなカエルの滑り台があるためだ。地面にドシリとはいつくばる姿は存在感たっぷり。長年地元の子どもに愛されてきたが、老朽化と安全上の理由から来年1月に撤去され、2代目にリニューアルされることが決まった。(長谷部崇)

 神戸市西部建設事務所(同区)によると、カエルは体長4メートル、高さ2.6メートル。設置経緯は不明だが、同公園が1969年に開通した阪神高速3号神戸線の若宮-月見山間の高架下にあり、80年に引かれた公園の図面にこのカエルが描かれていることから、69~80年の間に建造されたとみられる。

 無表情だが、つぶらな瞳、でっぷりとしたおなかにお尻。コンクリートは所々ひびが入り、ミントグリーンやピンクの塗料が剥落している。左右の脇腹に埋め込まれたはしごや背中のイボを足がかりに頭上まで登り、背中のラインに沿って滑り落ちる。

 全国の公園遊具を撮影する写真家の木藤富士夫さん(43)=東京都杉並区=によると、カエルの滑り台は全国的にも珍しいという。木藤さんはこのカエルが近く撤去されると聞きつけ、11月上旬に現地を訪れて撮影。「階段ではなく、イボイボを登るという発想がすごい。コンクリート製遊具は団地ブームと同時期に完成したものが多く、職人が現地で型から手掛けており、遊具というよりアート作品」と話す。

 一方で市は、安全面などを考慮して老朽化した遊具から更新を進めており、このカエルについてもリニューアルが決まったという。

 市内のコンクリート製遊具について調べる市つなぐ課の志方功一特命係長(41)は「昔の遊具は個性豊かで地域に愛されたものも多い。このカエルは近く役割を終えるが、皆さんの記憶にとどめてもらえれば」と話している。