全国高校駅伝  長崎県勢 思い込め、たすきつなぐ 女子・諫早 男子・松浦

10年ぶりの入賞へ士気が高まる女子の諫早=諫早市、県立総合運動公園補助競技場(写真上)、2年連続で都大路に挑む男子の松浦=佐賀県伊万里市、国見台陸上競技場(写真下) 

 男子第70回、女子第31回全国高校駅伝大会は22日、京都市のたけびしスタジアム京都(西京極陸上競技場)発着コース(男子7区間42.195キロ、女子5区間21.0975キロ)で行われる。男女各都道府県代表の47校に、第70回記念大会となる男子は地区代表11校を加えた58校がエントリーした。
 長崎県勢は女子の諫早が2年ぶり25度目、男子の松浦が2年連続3度目の全国切符をつかんだ。11月上旬の県大会のタイムは諫早が1時間9分5秒、松浦が2時間9分2秒。それから約1カ月半を経て、ともにチーム力を上げてきた。高校長距離ランナー憧れの都大路で、思いを込めたたすきをつなぐ。

■女子・諫早 10年ぶり入賞へ一丸
 全国の連続出場が「23」で途切れた昨年の悔しさをバネに、今季は伝統校の意地を見せた。V奪回を果たした県大会の1時間9分5秒は、出場校の各都道府県予選タイムで見ると4番目。10年ぶりの8位以内入賞へ向けて好位置につけており、藤永監督も「仕上がってきた。チーム全体の都大路への意気込みも感じる」と手応えを口にする。
 主軸は3年生の弟子丸と2年生の森田、畑本。1年時に都大路を走った弟子丸は最高学年になってエースの自覚が強くなり、秋以降は3000メートルで安定して9分20秒を切っている。「全国入賞へ向けて諦めずに全力で走り切る」と気合十分だ。
 大きかったのは森田、畑本の成長。夏は弟子丸と3人そろって3000メートルで南部九州インターハイを経験するなど、着実に力をつけている。1年生も含めて仲間同士で刺激を受け合う好循環が生まれ、選手層が厚くなってきた。
 チームは「強い諫早を、また全国で見せたい」という思いを共有する。主将の黒川は「チームでまとまり、周りの支えに感謝の気持ちを持って臨む」と伝統復活を誓う。

 監 督 藤永 佳子
(◎印は主将)
  選 手  学年 出身中
◎黒川  光 3 東長崎
 弟子丸小春 3 川 棚
 大原 美月 3 長大付
 森田 真帆 2 世知原
 戸村 文音 2 奈良尾
 畑本 夏萌 2 有 川
 川尻 優里 1 清 水
 川口 幸奈 1 諫高付

■男子・松浦 「10位台」へ陣容充実
 県大会でV2を果たして以降も上り調子。11~12月に自己ベスト更新者が続出した。5000メートルで14分台が5人、1万メートルで29分台が2人。これに続く戦力も3、4人育っており、7区間のどこを取っても気後れしない、充実の陣容で本番を迎えられそうだ。
 目標を「2時間6分台」と「10位台」に設定。タイム的には県大会から3分、23位だった昨年の全国大会から2分の短縮を目指す。澤田監督は「前回の都大路メンバーが4人残っているのは大きい。全員がしっかり走れば十分にいける」と自信を持つ。
 二枚看板の植村と内野、成長著しいルーキー網本の3人は距離が長い1区(10キロ)、3区(8.1075キロ)、4区(8.0875キロ)への配置が濃厚。10月の茨城国体少年B3000メートルで9位に入った吉浦は、短距離区間の起用を見据えてスピードに磨きをかけてきた。上位集団のまま2区に渡れば、目標達成の可能性がぐっと高まる。
 主将の藤山は「京都は寒いので、一番は風邪をひかないように注意したい」と万全の準備を心掛けている。

 監 督 澤田  洋 
     (◎印は主将)
  選 手  学年 出身中
◎藤山 龍誠 3 岐 宿
 植村 優人 3 世知原
 内野 李彗 3 御 厨
 澁田隆之助 3 啓 成
 平川 豪流 3 御 厨
 小茂田勁志 2 雞 知
 山本 羅生 2 日 宇
 山口 大雅 2 啓 成
 吉浦  悠 1 志 佐
 網本 佳悟 1 東 部

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