カージナルスが韓国人左腕・金廣鉉を獲得へ 合意間近との報道

日本時間12月17日、関係者がMLBネットワークのケン・ローゼンタールに伝えたところによると、カージナルスは韓国人左腕の金廣鉉(キム・グァンヒョン)との契約が合意間近となっているようだ。金がカージナルスとの契約成立に向けてセントルイスに滞在中で、身体検査と契約交渉を行っていることが報じられている。

金は現在31歳で、ポスティング制度を利用してメジャーリーグ移籍を目指していた。2014年オフにも同制度を利用してメジャーリーグ移籍を目指し、交渉権を獲得したパドレスとの契約交渉を行ったものの、交渉期間内に契約がまとまらず、韓国球界に残留していた。

今季の金は、SKワイバーンズで31試合(うち30先発)に登板して190回1/3を投げ、17勝6敗、防御率2.51、180奪三振をマーク。2008年に16勝、2010年に17勝で最多勝のタイトルを獲得するなど、13年のキャリア(2017年はトミー・ジョン手術で全休)で9度の2ケタ勝利をマークし、2008年に最多奪三振、2009年に最優秀防御率のタイトルも手にしている。また、2008年にはMVPにも選出され、2008年の北京五輪、2009年のワールド・ベースボール・クラシック、2015年と2019年のプレミア12では韓国代表の一員としてプレイした。

カージナルスは、ジャック・フラハティ、マイルズ・マイコラス、ダコタ・ハドソン、アダム・ウェインライトに次ぐ先発5番手を担う投手の補強を目指していた。元エースのカルロス・マルティネスをクローザーから先発に再転向させる構想もあったが、韓国人投手を獲得して活躍した成功例(呉昇桓)もあるため、金の獲得に動いたと見られる。先発4番手まではいずれも右腕であり、カージナルスにとっては貴重な先発左腕となる。

契約条件など、詳細な情報は現時点では不明だが、先発ローテーション候補としての獲得となることは間違いない。カージナルス投手陣は左腕が充実しているとは言えない状況であり、先発ローテーション争いに敗れた場合でも、リリーフ左腕として活躍の場を与えられることになるだろう。

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