聖火リレー、ボートやケーブルカー移動も 神奈川県内

神奈川県庁

 2020年東京五輪・パラリンピックの大会組織委員会は17日、全国を巡る聖火リレーの詳細ルートを発表した。県内は15市町の計23区間を3日間かけてトーチをつなぐ。伊勢原・大山はケーブルカー、横浜港では大型ボードを利用するなど地域の魅力発信に趣向を凝らした。総勢278人の聖火ランナーには著名人も名を連ね、夢の大会に向けて機運を盛り上げる。

 聖火が県内を駆け抜けるのは6月29日~7月1日。総走行距離は約55キロメートルで、交通渋滞などを避けて断続的なコースに設定した。各日のスタート・ゴール地点では、伝統芸能などを取り入れたセレモニーを実施する。

 1日目は、箱根・芦ノ湖畔の箱根駅伝往路ゴール地点を出発。伊勢原市では大山阿夫利神社下社からケーブルカーで下り、大磯町の五輪セーリング村予定地前や、セーリング競技会場の藤沢・江の島を走る。

 2日目は、みうら・みさき海の駅(三浦市)をスタート。横須賀市のうみかぜ公園などを走り、鎌倉市の由比ガ浜や鶴岡八幡宮を巡る。県央地域では海老名市中心部などを経てリニア中央新幹線新駅予定地の橋本駅(相模原市)周辺でゴールする。

 3日目は、川崎市の等々力陸上競技場を出発。横浜市はサッカー会場の横浜国際総合競技場付近やみなとみらい21地区を巡る。新市庁舎近くの海上を長さ約5メートルの大型ボード「メガサップ」で移動、横浜赤レンガ倉庫で締めくくる。

 黒岩祐治知事は「バラエティーに富み、これぞ神奈川だという場所を通るルート。920万県民の記憶に深く刻み込まれる素晴らしい聖火リレーを実施できるよう、万全の準備を進めたい」とコメントした。

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