「野党共闘で保革伯仲を」  中村喜四郎衆院議員インタビュー(上)

 自民党を離党後、長年無所属だった中村喜四郎衆院議員が、自民党に対抗する野党勢力結集のために、汗をかいています。安倍1強を許し続けてきた弱体野党の体質改善に取り組む“キーマン”に11月26日、話を聞きました。インタビューしたのは、共同通信政治部野党クラブの、佐伯健太郎記者、大塚卓キャップ、松浦基明政治部長です。このロングインタビューの編集は、デジタル編成部の西野秀編集委員がやりました。

 衆院議員会館の自室で11月26日、インタビューに答える中村喜四郎衆院議員

 ―長く自民党に所属し、離党後も無所属を貫いていましたが、最近は野党勢力の結集のため努力しています。どうしてですか。

 「 いろんなことを考えながら無所属の時代を続けてきた。こうして動こうと考えたのは、第2次安倍内閣ができあがってからこの6年、選挙のたびに投票率が下がってきた。選挙のたびに投票率が下がるとは、一体どういうことか考えた。簡単に言えば、国民に政治を諦めさせている。諦めさせているということは、国が壊れていく。民主主義が崩壊していく深刻な事態になっている。そういう考え方が非常に強くなってきた」

 ―国民が政治を諦めているとすると…。

  「民主主義が壊れる。こういう流れが、権威主義的な流れとして非常に顕著になっている。その権威主義というのは、安倍政権で言えば『選挙権威主義』といえる。勝つためなら何でもやる。それが、どういうことをもたらしているかが問題だ」

 「2014年の衆院解散は、消費税を上げないための解散だった。いったい何だったのか。消費税を上げると言って解散するなら、国民は賛否の意見を持って選挙に参加できるが、上げないという選挙にわざわざ行けるわけがない。上げた方がいいという人は投票に行かない形になる。だけど、この国の財政は1100兆円もの借金を持っている。国民一人あたり728万円もの借金を持っている国で、消費税を上げない解散なんて、とても常識的には考えられない」

安倍晋三首相と国会議事堂、訓練中の自衛隊のコラージュ

  「さらに2017年は、北朝鮮がICBM(大陸間弾道ミサイル)に搭載できる核兵器の実験を行った直後に、国難突破解散といって衆院を解散した。国難突破解散とは、いったい何なのか。何をどうしようとしているのか。そんなこと国民に判断しろと言っても、判断できることではない。こういうことを解散の理由にし、選挙に勝てばいいと考えている。とてもまともな政治のやり方とは思えない」

 ■憲法改正急ぐ必要なし

  ―大義がない衆院解散が繰り返されてきたという認識ですね。一方、安倍晋三首相は、18年の参院選後、憲法改正に前のめりです。

 「そういったことが重なってくると、たとえば、憲法改正といった問題に、非常に熱心に取り組むことになる。何が何でも憲法改正をやるんだと言っている背景は、日本会議の人たちが集めた、憲法改正を進めるべしという100万の人たちの動きが、一つの理由だと思う。だけど、憲法を急いで改正しろなどと言っている国民が、果たしてどのくらいいるのか。とても急いでやらなくちゃならない必要があるとは思えない」

「日本会議国会議員懇談会」の設立20周年記念大会=2017年11月

  「それよりは、皇位継承の問題に早く決着をつけなければならないでしょう。女性宮家も早くやらなくちゃいけないのではないか。2017年の天皇陛下の退位特例法の付帯決議に書かれていて、それは待ったなし。今の状況の中で一刻も早くやらなくちゃという問題はできていない。なぜ、こんなに遅れているのか。それは神道政治連盟の人たちの活動と、密接に関係があるのではないかと思われる。こうしたことは、『非自由主義的民主主義』と言うことができると考えている」

  ―閣僚が不祥事で相次いで辞めたり、国会がヤジで荒れたり。政治の質がどんどん、落ちているとは感じませんか。

 「形式的には民主主義はあるけれど、勝てば何やってもいいというようなことになっている。実際、河井克行法相の妻の公選法違反の問題、菅原一秀経産相の公選法違反の問題など、いろんな問題が起きても、いつの間にかうやむやになって片が付いてしまう」

 「そして、安倍首相が予算委員会で質問している人をやじったり、『民主党の時代のような悪夢に戻っていいか』と堂々と言ったりする。あるいは選挙の時に、政党の名前を忘れたとうそぶく。とてもまともな政治とは言いがたい」

 「私が知っていた自民党はそういう政党ではなかった。みんなの意見はちゃんと聞くし、反対意見が出れば、何日間でも議論してまとめようという努力をしてきた。下の人の言い分も良く聞いた」

 ■子どものけんか

 ―それでは、かつての自民党はどうだったのでしょうか。

自民党の金丸信副総裁。1992年6月

 「忘れもしないが、私が自民党の独禁法調査会長代理をやっていた、1991年ころの話だ。米国からの課徴金をダブルで上げるということに対して、当時の公取委(公正取引委員会)の委員長に厳しく反対意見を言った。すると、金丸信自民党副総裁から『公取委の委員長が頼みに来た。反対しているらしいな』と言われた。私は『私も副総裁も同じ国会議員だ。選挙民に選ばれている。正しいと思って発言していることに対して、副総裁だ、派閥の会長だと言って、議論を封じ込めるのは、やめてもらいたい』と言い返した。そしたら、金丸さんは、にやっと笑ってそれ以上言わなかった。それが昔の自民党だった」

 「だから活気があった。上も下もない。派閥は選挙の時に応援したりする互助会であり、あるいはポストを取る部分での役割はあっても、国会議員は選挙民に選ばれたという意味では対等だ、俺たちも国会議員なんだと。なんで頭を下げて唯々諾々と言いなりにならなくちゃいけないのか、と、そういう考え方があった」

 「田中派を割ることになった政治改革問題でも、当時の小沢一郎さんと激しくぶつかって、派閥を割った。命がけで信じたことをきちんと主張した」

 ―その気風は今の自民党には全く感じられません。

報道陣に囲まれる野田毅自民党税調会長2014年4月

 「今の自民党は議論がないまま、反対意見を言った野田毅税調会長が更迭されたり、船田元・憲法改正推進本部長が学識経験者を呼んできたらとんでもない発言をしたために更迭されたり。正しいことを言っている人の首が飛ばされるという、むちゃくちゃなことを、安倍首相が平気でやっていて、誰もそれをおかしいとも言わない」

  「首相に対抗し、総裁候補に出た石破茂さんが人事などで、がんじがらめにされて全く立ち上がれない状況にして、それを喜んでいる。誰も近づかない方がいい、ああなったら大変だ、みたいな、子供のけんかと同じようなことを政治家がやっている。こんなことをやっていたら、国民はどんどん政治から離れてしまう」 

石破茂衆院議員

 ―どうしたら、こんな状況を変えられるのでしょうか。

  「だからなんとか、そういうことを止めるために、かつての自民党や政権の事情を知っている人が発言したり、行動したりする時期ではないかと考えた。そのために20年間、無所属の経験をする中で、いつかタイミングがあれば動かなければならないと、タイミングを見計らっていたが、今がこのときだと判断して動きだした」

 ■野党は政権チェックができてない

  ―安倍首相の在任期間は憲政史上最長になりました。いろいろ問題点は多いが、これだけ長く続いた原因はどこにあると分析していますか。

 「まずは、政策の出し方だ。次から次へと目先を変えてくる。このやり方に野党がきちっと検証、対抗できてきたかというと、そうではない。ほとんど垂れ流し的な情報をうのみにせざるを得ないような議論を重ねてきた」 

日銀の黒田東彦総裁

 「アベノミクスは(日銀による)『大胆な金融緩和』『機動的な財政運営』『成長戦略』と言ったので、それじゃあと思って期待した。その結果が出ないうちに、今度は『希望を生み出す強い経済』『夢を育む子育て支援』『安心につながる社会保障』、そのことの結論が出ないうちに今度は『働き方改革』だ、『生産性革命』だ、『人づくり改革』だ、『1億総活躍社会』だと。」

  ―野党が政権をチェックする役割を果たせていないということでしょうか。

 「安倍政権の経済政策は、財政を拡大させ、金融を緩和し、円安に誘導して日銀と一緒になって成長戦略をやった。だが、それがどういう結果をもたらしているのか。野党がきちっと国会で、議論してきたとは思わない」。

 「第2次安倍内閣以降、平成25年(2013年)から4年半の首相の発言の特徴を調べてみた。衆院と参院で『もうデフレではない』と発言したのは63回。そして『プライマリーバランス(基礎的財政収支)を2020年までに黒字化する』。これを何回言ったか、国会図書館で調べたら、衆院本会議で8回、衆院予算委員会で8回、参院本会議で9回、参院予算委員会で5回、合わせて30回言った。それがどうなったか」  

 「あるいは『消費税を10%にしたら社会保障に充てるという三党合意は必ず守る』と、4年半の衆参両院で何回言ったか。なんと、154回言った」

■財政再建、首相は何もいっていない

 ―しっかり調べていますね。その結果、何が明らかになりましたか。

  「154回言ったり、63回言ったり、30回言ったことが果たしてどういう形になったのかといったら、2020年のプライマリーバランス黒字化はできない。そして10%に上げた消費税は、教育にも使うんだと言い出して、いつの間にか社会保障の話と平行する話にすり替えられた」

 「『デフレはない』と言い切ったけど、この6年間の間に目標の2%の物価達成できているかといえば、できていない。実質2%もできない。名目3%もできない。そして600兆円のGDPもできない。出生率1・8もできない。何もできない」

 「残念だけど調査した4年半で、国と地方の借金が178兆円増え、124兆円が企業の内部留保に回っている。日銀が319兆円国債を引き受けた」

  ―野党は数字を基に、しっかり批判できていないという認識ですね。

 「この国の財政はどうするのか。安倍首相は『悪夢のような民主党政権』などと言っているが、1千兆円の借金をどうするのか。どうやったら返せるのか。野党を批判する前に、責任ある政党としてその辺のところをきちんとしたことを言っているか。何も言っていないじゃないか」

 「だから国民はおかしいと思って、あきれかえって、選挙に行かないし、政治にも関心を持たない。こういうことになっているのではないか」

 ―それを打破していくため、野党は何をすべきでしょうか。

 「消費税を下げるとか下げないとか、そういう議論に入っちゃうから、国民はまたしてもかと、あきれている。借金返しをどうするかとか、痛みを伴う改革をどうするかとか、『一番嫌なことだけど、そういうことを野党がいうようになったよね』、『そうじゃなくちゃだめだよね、本当のことを言っているのは野党だよね』と、言ってもらえるような主張をしてきたか。そこに非常に臆病ではないか」

 ■本当のことを言わなくては

  ―外交や安全保障については、どう考えていますか。

 「外交や、安全保障問題にしっかりと意見を言える野党になっていけば、国民は安心して政権を任せられる。外交の安倍なんて言っているけど、今年の7月23日、中国とロシアの爆撃機が、日本海で領空侵犯してきた。1993年にロシアと中国の軍事協定が結ばれて、2012年から6年間の間に7回も合同軍事演習をやっている。こういう事実を踏まえた上で、北方領土を返してくれという運動をやっているのか。4島一括返還論を諦めて、2島先行返還だと本当に、返ってくると思って言っているのか。プーチンとファーストネームで呼び合っているから返してくれるなんて思い違いだ」

 「そういうときに韓国との関係がこじれてしまった。どうやって日本の国の安全を守るのか。北朝鮮はトランプを完全に手玉に取るようなことまで言い出した。そうなったら北朝鮮、中国、ロシア、完全に包囲されている日本が、集団的自衛権を行使したり、ホルムズ海峡に海上自衛隊を派遣したりということをやっていれば、米国が守ってくれるということを、私たちは本当に信用していいのか」 

米国のトランプ大統領

 「トランプ大統領は、米国に届かない短距離弾道ミサイルはかまわないと、言っている。私たち日本国民が射程圏に置かれていても構わないと言っている発言を、私たちは軽視できないのではないか」

  「そういうことこそ、野党が言うべきだ。そこで野党と与党が防衛問題、安全保障問題、外交問題だって外務省と話が付いてやっているのかと。ロシアの問題でも北方領土の問題でも、首相官邸が、外務省を飛び越えてやっている動きが最近非常に目に余る」

  ―官邸主導の外交と、安倍政権は誇っています。

 「『安倍さん、すごいよね』、と能天気なことを言っていたら、大変なことになっちゃうんじゃないかと。誰かが言わなくてはいけない」

共産党の志位和夫委員長

 「それは、野党が言うべきでしょう。この間、私は、共産党の志位和夫委員長に会ったときに『志位さん、北方領土のことを言わなくちゃダメだ』と言った。それに対し、志井さんは、千島がどうたらこうたらとか、尖閣諸島のことを言い出したから、『違う。北方領土のことを言わなくちゃダメだ』と意見した。『共産党が、どういうかみんな見ているよ』と」

 「そういうことから逃げて、議論をしようとしたって、国民は付いてこない。本当のことを言わなくちゃ、国民に注目してもらうためには、野党はいいことだけを言っていたんじゃダメだ」

 「本当のことを言って、いちかばちか、国民が離れちゃうかもしれないと勝負に出たときに、初めて意見をみんな聞こうとする。『消費税を下げます』『福祉を良くします』みたいな話をいつまでもしているだけで、野党に国民が関心を向けると思ったら大間違いだ。残念ながら国民は冷静に見ている。こういうふうに私は言っている」

 ■衆院小選挙区で候補者調整を

  ―2019年秋の臨時国会から野党の共同会派ができました。国会運営で新たな会派ができた効果はどうご覧になっていますか。

 「人数は増えるだけで政治ですから、大変、活気は出てくる。政策に対しての協力もできてくるようになったし、いろんなことができる。『桜を見る会』の追及チームとか、あんな問題も起きてきて、みんなで立ち向かっていかなくちゃいけないよねという考え方が育ってきた。バラバラよりは、二つのグループが一つになったことによって、認識を共有できるようになったことはいいことじゃないか」

  ―次の衆院選をにらんで、立憲民主、国民民主を中心に合流する動きが具体化してきました。幹事長会談も持たれました。一つの党になった方がいいのか、それとも緩やかに会派レベルで、選挙協力にとどめた方がいいのか、どう思いますか。

 「まず大切なことは、国民に説明できるようなことをやらないとダメだ。野党がくっついても分かれても、何やっているか分からない。国民にすれば、くっついたのは何のためにくっついたんだと。分かれたのは何のために分かれたんだということを国民に説明できるようなことをやっていますか、と問われている」

 「国民のことを忘れちゃって、国会の中でくっついたり分かれたりということをやっているんじゃないか。そこが野党から国民が離れている一つの大きな理由だ」

 「私は一つになるためには条件があると言っている。第1番目に衆院の選挙が近づいている。各小選挙区で候補者調整できますかと。きちんとできることが最低の条件だ」

 「あとは、参院選でいろいろとトラブったしこりが残っている。立憲民主党と国民民主党の参院が一緒にやるかやらないとかその辺も解決できますかと」

  ―「野合」批判が心配ですね。

 「政策が違うか、違わないかは、違う政党なんだから違ってもいい。だけど選挙が戦えないような人たちがくっついたり、分かれたりしていたって、それは国民を無視した茶番だと映ってしまう。だから、一緒になる努力をする。努力をするんだけど、努力したからいいってもんじゃない。結果が出てこなくちゃダメだ。結果というのは、最低でもそういう条件をまずクリアできますかと。それができてからの方が、私はいいと思いますよ」

 「それができないでやるとまた割れますよ。そうすると、談合して割れて、談合して割れて、こんなことをやっていたのでは、まだ野党より与党の方がいいと言われちゃうんじゃないですか。そういうのはそろそろ卒業しなくちゃいけませんよねと」

 ■政権取りは時間掛けて

 ―知事選では、選挙協力が始まっています。

 「国会のそうした動きと、並行して選挙協力をきちんとやっていかないといけない。新潟の知事選、埼玉の知事選、高知の知事選。こうした知事選を、協力してしっかり戦っていく、ということだ。何でかと言えば、たまたま2009年、民主党は力もないのに政権を取った。風が吹いたから政権を取った。取ったと言うだけですぐ離れた。今後取るときにはどうしたらいいか」

 「時間をかけて取りに行くべきだと今は言っている。どういう時間の過ごし方かと言うと、まず47都道府県知事選をちゃんと戦う。相手は政権与党ですから、知事選はどうしたって与党に有利だから、1勝2敗でいい。3回のうち1回勝てばいい。1勝2敗で10年間やれば、必ず2勝2敗になる」

 「そうなれば、政令指定都市も戦う。県庁所在地も戦う。オール野党で与党と戦っていけばいい。そうすれば、力が付いていく。力が付いて政権を取っていけば、安定した政権交代ができる」

 ―地方の足腰が弱い、旧民主党系政党の体質改善になりますね。

 「自民党が強いわけではない。自民党に群がっている人たちが、既得権益を守りたいという人が支えているだけだから、力勝負で倒せば、あっという間に離れていく。それを一番知っているのは自民党の国会議員だ」

高知県知事選前に候補者応援に入った野党各党の幹部

 ―では政権交代は次の衆院選ではなく、ある程度時間がかかっても仕方ないという考えですか?

 「そんなことを考えて無理なことをやるから、どんどん国民が愛想をつかせちゃう。それよりは、次の選挙で例えば、小選挙区で、オール野党で今より50議席勝ったらどうなりますか? 50近く増えたということになれば、与党が50減るので、100の効果がありますよ。一遍に保革伯仲ですよ。そうなったら自民党、こんなこと言ってられますか?」

 「権威主義だの、物言えば唇寒しだなんて言ってられますか? とんでもないと、このままだと、落っこちちゃうと。もう何としても自民党を変えなくちゃいけないという動きが出てくる。それだけだって、今よりずっと良いですよ。保革伯仲にすれば。そうすると昔の、私が知っていた自民党に戻るかもしれない」

 ―もし、自民党がまともに戻らなかったときは

 「倒しに行くと、いうことです。だから、10年ぐらいのスパンで物事を考えていかないと」

 ■昔の自民はカジノに反対

 ―野党の閣僚経験者や党幹部も務めた人材が、次々と自民党に入っています。

 「もう一回政権取ってポストもらって、政策を実現したいみたいな、そんな夢みたいなこと言っているから、いつも夢疲れして、駄目だなといって諦めて、そしたらそれを今度は受け入れる自民党の人がいて、こっち来い、こっち来いと言って」

 「でも、昔の自民党はやりませんでしたよ。そんな人の懐に手を突っ込んでね、裏切ってこいと、そしてこっちに入れてやると。これはねぇ。まあちょっと、えげつないというか。こんなの地方議会がやっていても、あんまり程度が良くないと言われるのを、国政でやっているのかと」

 ―昔の自民党では、やりそうになかったことは、他にありますか。

  「カジノを含む統合型リゾート施設整備法。ああいうのだって、昔の自民党は絶対やらないですよ。こんなことをやったら国がつぶれちゃうと、とんでもないと言って、みんなでそういうことは止めましたよ」 

米国のカジノ

 「ところが、何もかもやりたい放題でしょ。それは何でかっていったら、野党が弱いからですよ。だけどなんで弱いかと言ったら、戦わないからですよ。別に急に強くならなくたって良いんですよ。戦えば良いんですよ」

 「今度、高知の県知事選で約6万2千票の差ができたけど、オール野党で戦っていったら、自民党は慌てた。戦ってくれば、慌てるに決まっているんですよ。何万票差つけたって、戦ってくるのは怖いんですよ。今度ひっくり返されるかもしれないと。当然そう思いますよ」(続く)

「日本再建、誰かがやらねば」 中村喜四郎衆院議員インタビュー(中)

https://www.47news.jp/47reporters/4355322.html

「選挙は人生そのもの」 中村喜四郎衆院議員インタビュー(下)

https://www.47news.jp/47reporters/4359076.html

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