「1年間のウサを全部ぶつけられました」鶴瓶&たけしが2019年を総ざらい

すっかり年末の恒例となった、テレビ東京系の「チマタの噺SP」が、今年も12月26日(午後11:41)に放送。MCの笑福亭鶴瓶とゲストのビートたけしが台本も打ち合わせもなしで、密室空間に2人きりでギリギリトークを繰り広げる。数々の事件や社会問題など、気になる出来事が頻発した2019年をバッサリと切った2人が、収録直後の取材会に顔を並べた。

まず、今年で5回目となる「たけし噺」について、鶴瓶は「(たけしさんの)1年間のウサを俺に全部ぶつけられました」と苦笑い。「でも面白かった。なんでも全部言ってくれるから、それがうれしいですよね」と満足げにコメントした。一方のたけしは、「セットに入ってしゃべりはじめて、いつ始まったのか分からなくて聞いたら『もう回ってます』っていうから、じゃあこれから本題に入るのかなと思ったんだけど。でも、なんだか愚痴ばっかりこぼしてたら終わっちゃったよ」とニヤリ。

2019年はどんな年だったかという問いには、口をそろえて「ヒドい年だった」とボヤく2人。それでも、「今年は映画とドラマをやりましたからね。長いことやってなかったので、それは楽しかったです」と鶴瓶は役者としての仕事が充実した1年だったと明かした。現在公開中の10年ぶりの主演映画「閉鎖病棟-それぞれの朝-」の舞台あいさつで北九州に行った際、「真っ暗なところにスーと入って、テーマが流れて明るくなったところであいさつしたらびっくりするやろ、と振り返ったら(お客さんが)6人しかいなかった」というエピソードで笑わせた。

また近年は文筆に力を入れており、今年も初の短編小説集「北野武第一短編集 純、文学」を上梓したばかりのたけしは、「来年の直木賞と芥川賞はどう考えても俺が両方取らなきゃおかしい。なかなか評判はいいんだけど、俺が悪口を言っちゃった人が審査員にいるから1票は確実に入らないでしょ。しょうがないから、せめて候補にはしてもらって、候補で電話を待ってるっていうコントをやって遊んでしまおうかと」と毒舌で応えると、鶴瓶は「いろんな賞をとりすぎたから、もうこの人にはやらんでええかと思われてるのかもわからんよね。私も中国で賞(金鶏百花映画祭外国語映画部門・最優秀作品賞、最優秀男優賞)をとったんだけど、全然話題になってませんけど」と、またも息の合ったボヤきを見せた。

その後も、縦横無尽に過激なトークを展開するたけしを制した鶴瓶は、「もう来年の『たけし噺』では、お客さんを入れてやります。その方がいいです。ほんまむちゃくちゃばかり言いますからね、この人」とあきれ顔。しかし、2016年の「たけし噺」で、即席ユニット「ツルビート」として2人でサプライズ出演した浅草のフランス座演芸場東洋館を挙げ、「ほならまた、東洋館でやりましょか?」と鶴瓶が提案すると、たけしも「スタジオ代がタダになるからね」と同意し、笑いのうちに会見を締めくくった。

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