政界の年末の風物詩 政党の合流 あるの?ないの? 第5回選挙ドットコムちゃんねる#2

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年末も押し迫った今、なぜか永田町近辺に何やらあわただしい動きがあるようです。「いよいよ解散&衆院選!?」という噂とともに聞こえてくるのが、あの気になる政党同士の「合流」話。

そういえば、政党の合流話っていつも年末に盛り上がる気がするけれど、その理由とは?そして、本当の本当に合流はできるの?

お金」と「迫る衆院選」をキーワードに、選挙ドットコムちゃんねるでは野党が合流を目指す本当の理由を読み解きます。

本記事ではその模様を、ダイジェストでご覧ください。

年末になると政党の合流話が持ち上がる理由とは?

乙武 「まずは大事なご報告! 当番組では、千葉ちゃんの専用ライト導入です!」

松田 「おおおおっ!」

乙武 「おっさんたちの会話以上に、番組の花・千葉ちゃんをよりかわいく見せることが大事、というディレクターの発案で、テレビで女優さんにも用いられる専用ライトが設置されました!」

松田 「僕たちみたいなのっぺり顔は気にならないけど、凹凸のはっきりした美人顔の千葉ちゃんの顔を明るく映す作戦ですね!」

乙武 「これでチャンネル登録数もうなぎのぼりに伸びること、間違いなし!」

千葉 「もうその話はいいですから(照)。ではさっそく本題に参ります」

乙武 「なんか毎年、このシーズンにはお約束ですが、年末になると政党の合流が話題になりますよね。なんで毎年12月なんですか?」

松田 「これはですね、政党助成金(政党交付金)に深く関係しています。

*編集部注  政党助成金(政党交付金)とは?
総額318億円(人口×250円)を国政政党の活動費として分配する制度。
1月1日を基準日として、国会議員5人以上が所属し直近の国政選挙で2%以上の得票率を得た国政政党に、国会議員の所属人数に応じて、年に4回分配される。無所属議員は、交付を受けられない。

政党助成金は、1月1日時点の所属国会議員数と、直近の国政選挙の投票率に準じて分配されるため、12月中に合流して新党にしておくと1月1日の届け出に間に合う(新党として合流後の人数で、たくさん交付金が受け取れる)ってことで、盛り上がるんですよね」

千葉 「ちょうど今、ニュースになっていますが立憲民主党代表の枝野幸男代表は、今月6日の野党党首会談で国民民主党、社民党と野田前首相、岡田元首相などの無所属議員に、事実上の合流を呼び掛けた、ということでしたね。

その一方で、国民民主党の衆議院議員17名が、立憲民主党との合流協議を年内に始めるよう、玉木代表に要請する動きもありました」

乙武 「これもやっぱり政党助成金が目当てということですか?」

松田 「その狙いが全くないといえばウソになりますが、ひとつは『一強多弱』という今の政治の状況(安倍首相率いる自民党と連立する公明党の与党が非常に安定していて、弱い野党がたくさんある状態)だと、やっぱり安倍政権には対峙できないということで、大きくひとつにまとまりましょうという動きですね。

以前から、会派の合流というのはやっていたんですが、そもそも立憲と国民は一つの政党だったわけで、一度は分かれちゃったけどまた戻って一緒に活動しようという話が進んでいるわけです。

*編集部注 野党統一会派
立憲、国民、社民、社会保障を立て直す国民会議、無所属フォーラム、新緑風会などの野党と無所属の議員が衆院・参院で統一の会派(議会内で活動をともにするグループのこと)を結成した。

狙いとしては、別々に活動するよりもひとつの大きな政党になって政権と対峙していく。ひいては次の総選挙でしっかりと戦えるようにしていくというのが大きな理由ですね」

外交・安全保障などの主要政策に違いがあってもひとつになれる?

乙武 「それについてはいくつかお聞きしたい点があるんですけど、細かな政策で違いがある程度なら『これについては自主投票にしよう』とか、いろんなやりようがあると思うんですよ。

でも、外交や安全保障とか、原発をどうしていくのかっていう主要の政策に違いがあるのに、ひとつにまとまっていけるものなんですか?」

松田 「そこはですね、違いを持ったままいっしょになる場合と、その違いを事前にしっかり調整したうえで大きな方向性をまとめて合流するっていうケースがありまして、考え方が分かれるところですね。

枝野さんは後者の方で、しっかり考え方が一致しないと合流はありえないと発言されています。
一方で政治の世界においては、例えば自民党と公明党の連立のようなケースもあります。

自民党と公明党は連立して20周年を迎えましたが、もともと公明党は野党の立場で自民の金権腐敗を非常に厳しく批判して、追及してきた立場にいたんですね。

また、安倍自民党は憲法改正を強くうたっていますが、公明党は支持者を含めて憲法9条を変えることに関しては非常に抵抗がある。
大元の主要政策が異なっている立場だったわけです。

それでも連立を組むに当たっては、ある証言によると事前に1年近くもかけてすり合わせを行って、例えば憲法改正に関しては『加憲』といって、今の憲法を変えるんじゃなくて、足りない部分を足していくというお互いの党の主張を取り入れた落としどころを作ったりしたわけです。

これは妥協とも言えますが、ある意味での調整の中で新たな可能性を探って強い体制を作ったとも言えます。

単純に『この政策、Yes? No?』で白黒バシッとして『はい終わり!』と諦めちゃうんじゃなくて、やりようによっては組めるんじゃないかな、と思いますけどね」

乙武 「適切な言葉かどうかわかんないけど『したたかさ』ってものが必要になってくる?」

松田 「そうですね。そのうえで、いかに国民の理解を得られるかというところが大事なので、密室で政党同士がやり取りして決めちゃうよりも、そうなっていく経緯や結果をきちんと国民に説明していって、理解を得る努力をするっていうところが僕は必要だと思っています」

乙武 「国民の理解を得るという点では『反自民』という意外に、何を旗印にできるかってところが重要なんですかね」

松田 「そこなんです。今の政治状況がわかりにくいといわれる一つの理由は、野党はいっぱいありますけど、一見すると政権への反対一辺倒なイメージで、それぞれの党が何をしたいかわからないという点があると思うんですよ。

実際のところは、反対一辺倒でもないんですけど、一般の国民からはそう見えちゃう。

安倍政権に変わって自分たちが政権を取ったら「こんな国にしたい」というビジョンをね、経済政策はどうするか、安全保障はどうするかなど、といった具体的な政策を、わかりやすく軸として挙げて大きくアピールしていくのが必要ではないかと。

要は、与党が打ち出す重要政策にしっかり対案を出して『自民党+公明党にしますか? それとも立憲民主、国民、共産党などのブロックにしますか?』みたいに2つのブロックのそれぞれの政策で、どっちを選ぶかっていうやり方が、わかりやすいと思います」

乙武 「なるほど。そういう意味では、前回インタビューした国民民主党の玉木さんがおっしゃっていた『野党は若者減税でまとまるべき』みたいな、そういう打ち出し方はアリなんじゃないかと思いますね」

松田 「そういった大きな旗印があってまとまると。
で、大まかな方向性だけ合致させて、細かいところは政策ごとにちょうせいしていくというやり方でいいじゃないか、という考え方もあると思います。

その一方で、すべてが一致しないまままとまっちゃうのは『野合』じゃないかっていう批判もあるんですよ。

あ、野合って若い人にはなじみがないかな。
要は選挙に勝つためだけに理念が違う同士がとにかく集まるだけ集まる、まぁ烏合の衆みたいな感じなんですけど。

政党の合併については、千葉ちゃんから見るとどんな印象?」

千葉 「政党の合併って今までもいろいろ、いっぱいありましたけど、うまくいっている記憶って言うのがないですね。難しいな、と。

今のお話でいきますと、そもそも国民と立憲の、それぞれどういう立場なのかってところ、違いがあんまりわからないですね。

ただ立憲は反自民で野党の代表みたいなイメージですが、国民は玉木さんのインタビューでもありましたけど、比較的与党と野党の中間の立場にいるのかなと。

そんな風に、微妙に立場が違う人たちが本当に合流してタッグを組めるのかしら、という印象はあります」

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