長崎市と長与、時津町 浄水場の共同設置検討へ

 長崎市と西彼長与、時津町の3市町は20年度、1年かけて浄水場の共同設置に向けた調査、検討を進める。市は将来的に浦上浄水場(同市昭和3丁目)と道ノ尾浄水場(西彼長与町)を統廃合したい考え。市が所有している北部下水処理場跡(西彼長与町)を候補地として検討する。
 人口減少や施設・管路の老朽化に伴い、料金収入の減少も予想される中で、国は市町村が連携した一体的な水道事業を推進している。本年度からは経営統合だけではなく、新たに施設の共同設置なども交付税措置の対象に加えた。
 浦上浄水場は供用開始から74年、道ノ尾浄水場は51年が経過しており、更新計画の策定に入る必要がある。長与町は更新時期を迎える浄水場をどうするかも含めた上で、また時津町はすぐに更新が必要な浄水場はないが将来的な水道事業の観点から検討するという。
 市は2005~06年に周辺7町(香焼、伊王島、高島、野母崎、外海、三和、琴海)を編入。05年から水質の安定化や効率的な維持管理を目的に、合併により増加した小規模浄水場の統合を進めてきた。20年3月末に完了予定。旧市の浄水場は8カ所だったが、合併後47カ所に増加した。現在34カ所が稼働している。20年度末には浦上、道ノ尾も含めた計7カ所からの供給に切り替える。

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