ウインターカップ高校バスケ 長崎県勢 雪辱の大舞台に挑む 男子・長崎西 女子・長崎女

堅守速攻に磨きをかけて8強入りを狙う男子の長崎西=長崎市、長崎西高体育館(左)、まずは初戦突破を目指して練習に励む女子の長崎女=長崎市、長崎女高体育館(右)

 バスケットボールの第72回全国高校選手権(ウインターカップ)は23~29日、東京・調布市武蔵野の森総合スポーツプラザなどで行われる。夏の南部九州インターハイ、秋の茨城国体に続く高校三大タイトルの最終ラウンド。男女とも各都道府県代表(東京2枠)に、ブロック代表10校、インターハイの上位2校を加えた60校が熱戦を繰り広げる。
 県勢は男子の長崎西が12度目、女子の長崎女が15度目の出場。ともに3年連続で挑戦権をつかんだ。昨冬は長崎西が初戦の2回戦、長崎女が3回戦で敗退。その悔しさを胸に成長した選手たちが、雪辱の大舞台に挑む。

■男子・長崎西 3年生軸に8強狙う
 文武両道で練習に励んできた。精神的支柱のガード山本、身長190センチのセンター今村、力強いプレーが魅力のフォワード柴崎ら、昨季から主力の3年生を軸に8強入りを目指す。上野監督は「アグレッシブな守備から速攻を仕掛けるのがチームカラー。ぶれずに根比べできれば勝機はある」と自信をのぞかせる。
 今季は県内大会で全勝。栄養指導に力を入れ、当たり負けしない体をつくってきた。課題となる高さのある相手への対応については、オールラウンダーの今村が「内外に動かす位置取りをして、働かせないようにしたい」と言うように、一人一人が自らの役割を認識している。
 この主力3人以外も好選手がそろっており、ガード島田、フォワード井上は献身的なプレーでチームを支える。2年生の中富は3点シュート、田口はリバウンド、松井は守備が持ち味だ。
 海星(三重)との初戦を突破すれば、南部九州インターハイ準Vの北陸(福井)と当たる。県勢は昨冬まで9年連続初戦敗退しており、柴崎は「勝てなかった悔しさを晴らしたい」、主将の山本も「3年生が自覚を持って引っ張る」と頼もしい。

 監 督 上野 陽一 
(◎印は主将)
  選 手  学年 身長 出身中
◎山本 康瑛 3  182  佐世保北
 今村  楓 3  190  三 重
 柴崎 雅也 3  184  滑 石
 島田 航弥 3  176   〃 
 井上 聖也 3  180  緑が丘
 松尾昂太郎 3  180  精道三川台
 中富 亜星 2  170  滑 石
 田口  大 2  185  三 川
 松井 響矢 2  182  東長崎
 山口 真弘 1  185   〃 
 北川  玄 1  190  三 川
 宮田 太陽 1  173  滑 石
 山内 胡虎 1  168  鳴 北
 山口 大貴 1  175  小 島
 宮崎 広大 1  168  長与二

■女子・長崎女 苦しさ乗り越え成長
 県予選は準決勝、決勝ともに延長戦を制して、3年連続で全国切符をつかんだ。6月の県高総体は準々決勝で敗退していただけに、三根監督は「苦しい4カ月を乗り越えて一人一人が強くなった。チームワークで初戦を突破したい」と1回戦の明成(宮城)戦に照準を合わせる。
 マンツーマン主体の粘り強い守備から、果敢に速攻を仕掛ける。3回戦に進出した昨冬を知る主将のガード西が試合をコントロール。チームの司令塔は「今年は初めて全国へ行く。声を出して楽しんでいきたい」と心待ちにしている。
 リバウンドのキーマンは古場、池田のセンター陣。ジャンプ力を生かして急成長中の古場、茨城国体で主力を担ったルーキー池田がゴール下で奮闘する。全員がボックスアウトを徹底しながら、一丸となってボールを奪い取りにいく。
 スコアラーは副主将のガード若杉。「全国はガツガツ来るけれど、負けないようにプレーする。外角シュートを決めたい」と張り切る。安定感がある室野、ドライブインが得意な徳永、スピーディーな鷲尾らがそれぞれの特長を生かして、満遍なく得点を重ねていきたい。

 監 督 三根 正美 
(◎印は主将)
  選 手  学年 身長 出身中
◎西 真成美 3  163  錦ケ丘
 若杉 衣歩 3  167  東長崎
 徳永  明 3  169  長 与
 吉成 真尋 3  165  鍋 島
 鷲尾優佑奈 2  161  三 重
 室野圭珠葉 3  164  東長崎
 内田 朱夏 3  163  西有家
 上野 葉花 3  167  錦ケ丘
 梅本 華帆 3  173  横 尾
 筒口佳代子 1  166  三 重
 益田 華音 1  167  成 章
 古場なつめ 3  173  東長崎
 柴山 汐凪 1  169  有 明
 國政 愛里 3  167  鍋 島
 池田  優 1  177  布 津

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