期間限定のお得な制度「次世代住宅ポイント」とは ―ユーザー版2019年夏季号より

 今、住宅を購入する人だけが得する国の制度がある。2020年3月までの期限つきなので、住宅取得を検討している人にとっては、まさにチャンス。その制度とは次世代住宅ポイント制度のこと。条件に応じて、国からポイントを受け取れる。そのポイントで、冷蔵庫や炊飯器、ドラム式洗濯機、掃除機、テーブル、ソファー、自転車など幅広い商品と交換できるというシステムだ。

ポイント獲得の条件は?

 では、ポイントを獲得するための条件とは? 

 まず新築の注文住宅・分譲住宅であること。住んでいる家のリフォームも対象となる。投資用の物件などが対象外となる。20年3月までに工事の請負契約(リフォームは引き渡しまで)をすれば大丈夫だが、すでに完成した分譲戸建てを購入する場合には注意が必要。引き渡しが今年の10月1日以降になるか、または売買契約が18年12月21日までに締結されなければいけない。期限が少し前倒しになるので分譲戸建ての購入を検討しているなら、タイミングを逃さないようにしたい。

 ほかにも、省エネ性、耐震性などの条件がある。ただ、せっかく手に入れるマイホームであれば、品質・性能は重視したいもの。検討している住宅の性能は、きっと条件に当てはまるのではないだろうか。

 全部の条件を満たす必要はない。一つ当てはまれば、ポイント発行の対象住宅だ。例えば注文住宅の新築の場合、省エネ性をみる断熱等性能か一次エネルギー消費量は等級4以上であること。耐震等級は2以上か、免振建築物であることなどだ。高齢者等配慮対策等級3以上であることも条件に当てはまる。旧耐震基準の住宅を建て替えるのでもいい。

 上記のいずれにも当てはまらない場合もあるかもしれない。それでもまだ可能性はある。ビルトイン食器洗い機、ビルトイン自動調理対応コンロ、浴室乾燥機、さらに宅配ボックスなどの設備のある住宅も対象なのだ。分譲住宅の場合もほぼ同じ条件。リフォームの場合は、耐震改修、バリアフリー改修のほか、窓やドアといった開口部、外壁などを断熱改修すること、太陽熱利用システムや高断熱浴槽、節湯推薦をつける工事でも条件を満たせる。

 これ以外に、既存住宅を購入する場合でも、40歳未満であるか18歳未満の子どもを育てている世帯が、税込み100万円を超える改修工事を行う場合でもいいと、幅広く補助の対象となっているのが、この制度の特徴だ。どの要件でもいいので、いずれかが当てはまれば対象になるので、この制度を見逃したくない。

 ポイント数は、住宅の性能で条件の等級を満たす場合、30万ポイントとなる。認定長期優良住宅を取得すれば、5万ポイントが追加される。

食洗機や浴室乾燥機も対象

 大事な家なのだから、このお得な機会を利用して長期優良住宅の認定を受けたいところだ。ビルトイン食器洗い機・浴室乾燥機を設置する場合は1万8千ポイント、ビルトイン自動調理対応コンロは1万2千ポイント、宅配ボックスは1万ポイントで、いずれも1戸当たり1つのカウントで、各設備の合計が発行される。上限は、1戸あたり35万ポイントだ。

 次世代住宅ポイント制度のほかに国から補助を受ける場合は、併用できないが、自治体からもらえる補助金とは併用可能であるなど、細かな条件が検討中の住宅に合致するか、ハウスメーカーか工務店が教えてくれる。ポイント発行の申請も期限は来年3月末まで。工事完了報告書類も必要となるので、きちんと計画することが重要だ。担当者に早めに相談しておこう。

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