坂本昌行が30歳を迎える錦織圭にエール「もう一つ上のステージに行ける」

WOWOWライブで12月29日放送のテニスドキュメンタリー「錦織圭 覚悟~節目の一年を迎えて~」(午後4:00)のナレーションを坂本昌行が務めることが決まった。坂本は2017年12月に放送した「錦織圭・大坂なおみ それぞれの世界挑戦2018」、18年12月に放送した「錦織圭 復活~世界の頂を目指して~」でもナレーションを務め、錦織圭選手のWOWOWテニスドキュメンタリーでナレーションを務めるのは今回で3年連続となる。

番組では錦織選手に密着し、20代最後の1年となったツアーを振り返りつつ、これまであまり語られてこなかった彼の人生観に迫る。その素顔から見えるプロテニスプレーヤー・錦織圭という人物を解き明かしていく。今年の錦織選手の活躍について坂本は「(グランドスラムで5大会)連続でベスト8以上というのはすごいと思いますが、グランドスラムではナダル、フェデラーといったレジェンドたちになかなか勝てないというジンクスみたいなものがあり、今年もそれを乗り越えられなかったのは本人が一番もどかしさを感じているのではないでしょうか」と分析。

膝の手術を受け、懸命にリハビリを行っている坂本は、錦織選手が肘の手術を受けたことに「錦織選手と比べるのはおこがましいですが、ケガをして悔しい思いをしている彼の心境はよく分かります。頑張ってください、応援しています、待っていますという周りの人の言葉はとてもうれしいのですが、実際はメスを入れたところの痛み以上にメンタルの方がつらい時期がありました。ですから、今、錦織選手にどんな声をかけたらいいのか分かりません」とおもんぱかる。そして、ケガをした時は前向きな気持ちが何よりも大切だといい「焦ることはないと思います。僕はずっと錦織選手のプレーを見ていたいので、じっくりと時間を使って、万全な状態になってからラケットを握ってほしいです」とエールを送っている。

また、放送日の12月29日に30歳を迎える錦織選手だが、坂本にとっても30歳は大きな転機を感じた時だったという。「30歳になった時に、それまでの自分の中で感じていた“アイドル像”から解放された気がしたのです。肩の荷が下りたという感じで『素のままの自分でいいのだ』と思いましたね。アイドルという殻を破り、自由になれたような気がしました」と振り返った。そして「30歳になり精神的なプレッシャーから解き放たれた時に、もう一つ上のステージに行けると思うのです。それまでのがむしゃらに頑張ってきた気持ちがなくなって、より目的がはっきりと見えてくる」と30代になり一皮むけた錦織選手に期待を寄せている。

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