来年の花火「厳しい」 逗子市長が見解 五輪が影響

逗子海岸花火大会=9月27日夜、逗子海岸

 逗子市の桐ケ谷覚市長は18日、毎年恒例の「逗子海岸花火大会」について、来年夏に東京五輪セーリング競技が藤沢市江の島で開催される影響で作業に使ってきた葉山港の利用が困難なため、「来年の開催は非常に厳しい」との見解を示した。主催の逗子市観光協会などが調整し、今後開催可否を判断する。

 同日の市議会本会議で、菊池俊一氏(新政逗子)の一般質問に答えた。

 市経済観光課によると、セーリング競技の江の島開催に伴い、会場の湘南港に係留しているディンギー(小型ヨット)などが葉山港にも移動される。そのため、これまで花火大会開催時に同港で台船に機材を積み込んでいた作業スペースの確保が来年10月まで困難になるという。

 桐ケ谷市長は「歴史ある大会で、来場者の評価も高く、まちの元気のためにもできれば実施したい。主催の観光協会などが調整を図り、最終的に判断していく」と述べた。

 来年夏の花火大会を巡っては、横須賀市が五輪・パラリンピックのため、警備の人員の確保が難しいとして既に中止を決定。他自治体の大会でも見送りや延期が相次いでいる。

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