朝乃山 巡業で飛躍 大相撲 全国巡る全日程終了

©株式会社北日本新聞社

大相撲の冬巡業で稽古する朝乃山(右)=15日、沖縄県うるま市

 全国を巡る大相撲の巡業は15日に冬巡業が幕を閉じ、今年の全日程を終えた。力士にとっては鍛錬の場でもあり、これをしっかりと生かして躍進につなげた現象も起きた半面、課題も見えた。

 巡業を飛躍のきっかけにしたのが小結朝乃山だろう。「一度しかない力士人生だから、できる限りやる。上を目指す」と決意。春巡業から精力的に土俵に上がり、他の関取衆の胸を借りた。5月の夏場所で平幕優勝。その後もよく稽古し、大関候補に名乗りを上げた。

 審判委員として冬巡業に同行した玉ノ井親方(元大関栃東)は期待を込めて朝乃山に注文をつける。「四股、すり足が少ない。もっと突き詰めないと本当の強さは身につかない。その点でも一番やっているのは白鵬だった」と指摘した。各部屋での稽古と違い、間近に見られる第一人者の姿勢。学ぶものは多そうだ。

 相撲の普及も巡業の大きな役割の一つだが、日本相撲協会は安全面を理由に昨年の夏巡業から子どもの稽古を休止。貴重な触れ合いの場が失われたままだ。力士会会長の横綱鶴竜は引き続き復活を求めていく意向で「子どもたちにもっと相撲を知ってもらいたい。未来に向けて大事なこと」と熱弁していた。(七野)