エンゼルスがタイガースの先発左腕・ボイドの獲得に関心

先発投手の補強を最重要課題に掲げて今オフに突入したエンゼルスだが、ゲリット・コール(ヤンキースと契約)とスティーブン・ストラスバーグ(ナショナルズと再契約)を獲得することはできず、7年2億4500万ドルという超大型契約で獲得したのは三塁手のアンソニー・レンドン。トレードでコリー・クルーバー(インディアンスからレンジャーズへ移籍)の獲得にも失敗し、先発投手の補強はオリオールズからディラン・バンディを獲得したのみである。そんなエンゼルスが、今度はタイガースの先発左腕、マシュー・ボイドの獲得に関心を示しているようだ。

MLB公式サイトのジョン・ポール・モロシは、エンゼルスがボイドの獲得に関心を示していることを報じた。ただし、両軍の間でトレード交渉が進展している様子はないという。

来年2月に29歳となるボイドは、今季185回1/3を投げて39本塁打を浴び、防御率4.56に終わった。しかし、三振奪取能力の面では大きな進歩を見せており、キャリア最初の4年間は三振の割合が19.9%だったのに対して今季は30.2%へと急上昇。タイガースとしても、チームのエース格であり、あと3年保有できるボイドを簡単に放出するつもりはなく、タイガースのアル・アビラGMは、メジャーの戦力として期待できる選手またはハイレベルなプロスペクトとの交換でなければボイドを放出しないとの姿勢を示している。

エンゼルスはマイナー組織が充実しているとは言えず、「MLB Pipeline」が公開しているプロスペクト・ランキングで全体トップ100にランクインしているのはジョー・アデル(全体5位)ただ一人。エンゼルスは先発投手の補強が急務になっているとはいえ、アデルの放出には応じない可能性が高く、ボイド獲得のためのパッケージを用意するのは困難を極めると見られる。まずはトレードよりも、フリーエージェント市場で柳賢振(リュ・ヒョンジン)、ダラス・カイケル、フリオ・テーランといった有力投手を確保するのが優先となりそうだ。

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