長崎県西海市内の耕作放棄地やミカン園を転用しオリーブ栽培に取り組んでいる西海市オリーブ振興協議会(18人)は、年内に「長崎さいかいオリーブオイル」のブランド名でオイルを本格販売する。
協議会は新たな特産品を生み出そうと、2014年に発足、現在、約8500本を栽培している。昨年、手摘みの実を搾油し、オリーブオイルを試験販売した。今年は1.5トンの実から100グラム入り660本のオイルを製造した。実の配合を工夫した「初しぼり」と、地元販売用の2種類。
「初しぼり」は約300本。実の配合を工夫することでフルーティーな香りが特長となり、ほのかにスパイシーさもある。協議会の山口富雄会長(71)は「味、色、香り、三拍子整ったオイルができた」と胸を張る。
同市は販売先を開拓しており、「初しぼり」には大手百貨店や関東の高級スーパーのバイヤーが関心を示しているという。現在、協議会と市が販売価格を検討している。同市はふるさと納税の返礼品にも取り入れる予定で、担当者は「生産量が少ないが、その分、希少性のある限定品としての展開ができる」と期待を寄せる。地元販売用は直売所「よかところ」などで年内に販売を始める。
19日、山口会長やオリーブ生産者らが市役所を訪問し杉澤泰彦市長に商品ラベルの完成を報告した。山口会長は「実の生産態勢はほぼ整った。品質にこだわった加工品づくりにも取り組んでいきたい」とあいさつした。
完成!西海産オリーブオイル 年内に本格販売 フルーティーな香り、百貨店も関心
- Published
- 2019/12/20 00:03 (JST)
- Updated
- 2019/12/20 16:10 (JST)
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