鷹バレ、オリ“超大物”獲得 楽天&ロッテ積極的、巨人は外国人5人…12球団補強進捗

ソフトバンクが獲得を発表したウラディミール・バレンティン【写真:荒川祐史】

12月半ばとなり巨人がサンチェス、阪神はボーアら3人の助っ人を獲得

 2019年も残りあとわずか。プロ野球界はオフシーズンの真っ最中で各球団が五輪イヤーとなる2020年に向けて、着々と戦力整備を進めていっている。年の瀬も迫り、続々と各球団の補強の発表が続いている。

 今オフは6人の選手がFA権を行使した。十亀剣投手は西武に、則本昂大投手は楽天にそれぞれ宣言残留。ソフトバンクの福田秀平外野手、楽天の美馬学投手はロッテ、ロッテの鈴木大地内野手は楽天にそれぞれ移籍を決めた。

 補償が必要だった美馬、鈴木の人的補償選手も19日に正式に決定。ロッテの酒居知史投手が美馬の補償で楽天へ、楽天の小野郁投手が鈴木の人的補償でロッテへと移籍することになった。福田はCランクだったため、補償は発生しない。

 この他にも新外国人選手も多く発表に。そこで、現在の12球団の補強の進捗具合はどうなっているか? ドラフトを除き、補強した選手を見ていってみよう。獲得が決まった選手は以下の通りだ。

○セ・リーグ
【巨人】
A・サンチェス投手
T・ビエイラ投手
G・パーラ外野手
N・ディプラン投手(育成)
E・ウレーニャ投手(育成)
田中豊樹投手(育成)
八百板卓丸外野手(育成)

【DeNA】
M・ピープルズ投手
R・コルデロ投手
T・オースティン内野手
高城俊人捕手
J・ディアス投手(育成)
F・デラロサ内野手(育成)

【阪神】
J・ガンケル投手
R・スアレス投手
J・ボーア内野手
中田賢一投手

【広島】
DJ・ジョンソン投手
T・スコット投手
J・ピレラ外野手
大盛穂外野手(育成→支配下)

【中日】
L・ゴンサレス投手
濱田達郎投手(育成→支配下)
M・シエラ外野手(育成)

【ヤクルト】
M・クック投手
長谷川宙輝投手
嶋基宏捕手
A・エスコバー内野手
G・イノーア投手
今野龍太投手

 12月上旬の段階でパーラやビエイラの加入が決まっていた巨人は新たに韓国プロ野球で今季17勝をマークしたサンチェスを獲得。育成も含めて今オフ5人目の外国人をチームに加えた。

 12月半ばに相次いで補強を発表したのが阪神だ。エンゼルスの大砲ボーアの加入が発表され、ガンケルと昨季までソフトバンクに在籍したスアレスの2人もチームに加えた。さらに阪神は韓国プロ野球で打点王に輝いたサンズも加入する見込みとなっている。

 セ・リーグで支配下選手を最も補強しているのは最下位のヤクルト。12月上旬の段階で5人の新加入を発表したが、さらにダイヤモンドバックス傘下のクックを獲得した。今オフは新たに6選手の加入を発表している。

楽天からロッテに美馬、ハーマンら4人、ロッテから楽天に涌井、鈴木ら3人が移籍

○パ・リーグ
【西武】
松坂大輔投手
S・ノリン投手
C・スパンジェンバーグ内野手
森越祐人内野手
與座海人投手(育成→支配下)

【ソフトバンク】
W・バレンティン外野手

【楽天】
涌井秀章投手
酒居知史投手
王彦程投手
牧田和久投手
鈴木大地内野手

【ロッテ】
F・ハーマン投手
小野郁投手
美馬学投手
福田秀平外野手
J・ジャクソン投手
西巻賢二内野手

【日本ハム】
D・バーヘイゲン投手
C・ビヤヌエバ内野手

【オリックス】
A・ジョーンズ外野手

 このオフ、積極的な動きを見せているのがロッテと楽天。12月半ばでも、その動きは続いた。楽天は金銭トレードで涌井を獲得。さらにFAでロッテに移籍した美馬の人的補償として酒居を獲得した。

 一方のロッテも、楽天の保留者名簿を外れて自由契約となっていたハーマンを獲得。FAで楽天に移籍した人的補償として小野もチームに加えた。このオフは楽天からロッテに美馬、ハーマン、小野、西巻の4人が、ロッテから楽天に鈴木、涌井、酒居の3人が移籍した。

 ソフトバンクはヤクルトで288本塁打を放ってきたバレンティンの獲得をようやく16日に発表。今季中にFA権を取得しており、来季からは日本人扱いとなる。外国人枠を気にせず起用できることはメリットとなる。

 オリックスはメジャー通算1939安打、282本塁打を放っている超大物のジョーンズを獲得。ソフトバンクとオリックスは今オフ、発表された補強第1弾となった。2019年も残りあとわずか。来季に向けて、今後どんな補強策が発表されるだろうか。(Full-Count編集部)

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