俳優・荒牧慶彦の進化の秘密は“挑戦”にあり!「2020年も新しいことに挑戦し、さらにステップアップしていきたい」

俳優・荒牧慶彦の進化の秘密は“挑戦”にあり!「2020年も新しいことに挑戦し、さらにステップアップしていきたい」

舞台『刀剣乱舞』シリーズをはじめとした大人気作品に多数出演し、端正なルックスとキレのある殺陣、芝居に対するひた向きな姿勢などで高い評価を獲得し、今や“2.5次元舞台”を代表する俳優の1人となった荒牧慶彦。最近では国民的人気アニメを原作にした舞台「サザエさん」や、11月29日から上演される宮本亞門演出のミュージカル「イノサンmusicale」に出演、さらにドラマ「REAL⇔FAKE」(TBSほか)や映画「AI探偵」など、舞台以外にも活躍の場を広げている。

そんな荒牧の多彩な魅力に迫るオリジナル番組「密着・荒牧慶彦~Master piece 『彼』を創るもの~」が9月に放送されたが、未公開映像を加えたディレクターズカット版が12月28日に日テレプラス ドラマ・アニメ・音楽ライブでオンエアされる。放送に合わせて、荒牧に仕事に懸ける思い、そしてプライベートについて話を聞いた。

──「密着・荒牧慶彦」では、“食リポ”に挑戦されていましたが、最近ハマっている食べ物はありますか?

「僕、はやっている食べ物にあまり興味がなくて…(苦笑)。強いていうなら“一人鍋”ですかね。キムチ鍋とかもつ鍋とか“素”を買ってきて作ることもありますし、スープから作る時もあります」

──番組のロングインタビューでは、自身のコンプレックスを初告白されました。9月の「密着・荒牧慶彦」の放送後、視聴者から「勇気づけられた」と大きな反響があったとか。

「そう言っていただけるのはうれしいです。僕自身、なかなか一歩を踏み出せない部分がありましたが、みんなが僕のコンプレックスも受け入れてくれたので、打ち明けて良かったなと思います」

──つらいことや悲しいことがあった時は、どうやって気分転換していますか?

「昔からストレスは引きずらないタイプで、気分転換の方法は寝るか、ゲームです(笑)。寝るといろいろなものが回復しますし、ゲームはストレス発散になります」

──9月から10月にかけて出演した舞台「サザエさん」は、東京・福岡あわせて約1カ月のロングラン公演でした。初演から千秋楽までに、演じ方に変化はありましたか?

「“変わるか、変わらないか”ということは結構、演出家さんの意図によるんだなということを、今回知りました。僕がこれまで出演してきた舞台では、常にお客さんを楽しませることを考え、常に進化を求めて芝居をしていました。でも『サザエさん』の演出の田村(孝裕)さんは、『初日から千秋楽まで、変わらない、そのままの良さを残してくれ』と。変わらないことを意識して演じて、“不変を保つ”ということの難しさを感じました」

──近年はドラマや映画にも活躍の幅を広げられていますね。舞台との違いはありますか?

「映像作品は、まったく作り方が違いました。舞台は1カ月間くらいの稽古期間があって、自分や共演者と試行錯誤をしながら本番に臨んでいきます。でも映像作品はまず自分の中で役を作り上げていって、相手の芝居がどうなのかあまり分からない状態で演技をしてみて、そこで生まれたものを残していくという感覚ですね」

──そこで得たものはありますか?

「いろいろあります。例えば、映像だと目線一つ、まばたき一つでも感情が表せる。舞台は観客が遠くから見るのでそれは通じないんですけど、“目線の演技”というのは舞台にも生かせるんじゃないかなって思いました」

──バラエティー番組にも興味はありますか?

「ぜひ出てみたいです! 僕、ふざけるのが大好きなので(笑)。特にクイズバラエティーに出てみたいですね。以前『ネプリーグ』(フジテレビ系)に出演させていただいたのですが、すごく面白くて。でも、正解できなかった問題もあり悔しさも残ったので、リベンジしたいです」

──ニュースキャスターはいかがでしょう?

「興味があります。“いろいろなことを意識しながら話す”ということは一筋縄ではいかないですし、難しいとは思いますが、挑戦してみたいですね」

──声優としても精力的にお仕事をされていますが、声の演技で難しさを感じるのはどんなところですか?

「芝居では身振り手振りで表せる感情を、声優は声だけで表さないといけないのが難しいですね。それぞれのジャンルでそれぞれの難しさ、楽しさがあるので、やりがいがあります」

──カバーアルバム「声の王子様」シリーズ最新作では美声を披露されていましたが、今後は本格的な歌への挑戦もありますか?

「カラオケでは歌いますが、歌が得意というわけではないのであまり自信がなくて…。でも最近、ミュージカルなど歌についても求められる仕事が多くなってきましたし、ファンからも『歌ってほしい』という声もあるので、『求められるなら応えていきたい』と思い、ボイストレーニングに通っています」

──俳優として今後やってみたい役はありますか?

「悪役をやってみたいですね。悪役というとこれは少し違うかもしれませんが、最近、映画『ジョーカー』を見て衝撃を受けました。あの作品は“人が壊れていく様”を描いているのですが、ジョーカー役のホアキン・フェニックスの演技に引き込まれて、役者のすごさをあらためて感じましたし、『あんな役をやれたら、役者として本望だな』と思いました」

──荒牧さんが感じる、舞台の一番の魅力は何ですか?

「やはりお客さんの生の反応ですね。すぐにレスポンスが返ってきて、稽古場では完全ではなかった芝居も、お客さんが入ることで完成するんです。その“完成したっていう瞬間”というのがすごく面白いなと思います」

──プライベートについてお聞きします。以前、サバイバルゲームにハマっているというお話を伺いましたが、最近もプレーしていますか?

「時間がなくて、最近はできていないです。『何日にサバゲーするぞ!』っていうお誘いは来るんですけど…」

──テレビゲームのFPS(ファースト・パーソン・シューティングゲーム)もお好きだとか。

「FPSは大好きです! 今は『エーペックスレジェンズ』というバトルロイヤルゲームにどハマりしています。あとは『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の続編が出ると聞いて、それを楽しみにしています。前作はすごく“神ゲー”でしたね。それから2020年にはプレイステーション5が発売されるそうなので、発売されたらすぐに買いたいと思います(笑)」

──それでは最後に今年もあとわずかということで、来年の抱負をお願いします。

「来年もいろいろな新しいお仕事に挑戦させていただく予定ですので、その一つ一つに真摯に向き合っていきたいと思います。来年は、2019年よりもさらにステップアップしていける年にしたいです」

【プロフィール】


荒牧慶彦(あらまき よしひこ)
1990年2月5日生まれ。東京都出身。みずがめ座。AB型。主な出演作に舞台「刀剣乱舞」シリーズ(2016年~)、「あんさんぶるスターズ!オン・ステージ」シリーズ(17年~)、MANKAI STAGE「A3!」シリーズ(19年~)、舞台「サザエさん」(19年)などがある。20年1月10日より上演の舞台「憂国のモリアーティ」に出演。

【番組情報】


「密着・荒牧慶彦~ディレクターズカット版~」
日テレプラス ドラマ・アニメ・音楽ライブ
12月28日 午前9:00~10:00

舞台『刀剣乱舞』シリーズ6作品一挙放送
12月28日 午前10:00~深夜1:50
午前10:00~ 舞台『刀剣乱舞』虚伝 燃ゆる本能寺
午後0:20~ 舞台『刀剣乱舞』虚伝 燃ゆる本能寺~再演~
午後2:50~ 舞台『刀剣乱舞』義伝 暁の独眼竜
午後5:55~ 舞台『刀剣乱舞』外伝 此の夜らの小田原
午後7:15~ 舞台『刀剣乱舞』ジョ伝 三つら星刀語り
午後10:20~ 舞台『刀剣乱舞』悲伝 結いの目の不如帰

取材・文/さわぐちともみ 撮影/蓮尾美智子 ヘア&メーク/古橋香奈子 スタイリング/宇都宮春男(YKP)

© 株式会社東京ニュース通信社