鷹中村晃は現状維持2.4億円 昨オフ4年契約、選手会長就任は「逃げてる気がしたので…」

契約更改に臨んだソフトバンク・中村晃【写真:福谷佑介】

バレンティン加入で競争激化「打てば(試合に)出れるし、打てなければ出れない」

 ソフトバンクの中村晃外野手が20日、ヤフオクドーム内の球団事務所で契約更改交渉を行った。昨年の契約更改で4年契約を結んでおり、現状維持の年俸2億4000万円でサインした。(金額は推定)

 開幕前に自律神経失調症であることを公表。それでも5月31日の楽天戦で1軍復帰を果たすと、その試合ですぐさま同点打。その後、腰の違和感などで抹消されるも8月に再び1軍に戻った。

 今季は44試合出場で打率.245に終わったが、CSファイナルステージ第2戦では先制打と2ランの3打点を挙げるなど、ポストシーズンでは勝負強い打撃を取り戻した。

「悔しいシーズンだった」と振り返った中村は「来年はしっかり試合に出られるように」と全試合出場を目標に掲げる。外野はバレンティンの加入でレギュラー争いが激化、一塁もGG賞受賞の内川聖一らとの争いとなるが、「打てば(試合に)出れるし、打てなければ出れない。そういうところははっきりしているので、自分ができることをしっかりやるだけ」と語った。

 このオフから柳田悠岐の後を受けて選手会長を務める。「野球だけやっていても(人としての)成長できないと思ったし、周りをしっかり見なければいけないので、これが絶好のチャンスと思って」と中村。柳田からは中村が休んだことも考慮して今宮健太にという話があったを明かし「気を遣ってもらったが、逃げてる気がしたので『やります』と言った。僕が(今宮)健太につなげられたら」とした。

「去年は1月から練習したが、開幕も早いので」と、この12月はヤフオクドームで練習を重ねている。球団にも「トレーナーの対応も筑後と同じレベルにしてくれたら」とオフの本拠地の練習環境改善を要求した。来季の全試合出場に向けて、スナイパーは淡々と準備を進めている。(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

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