ウチの留学生ココがすごい! セコナイヤ・ブル(大分東明高校2年)

 白田誠明監督のスカウトを受け、フィジーから来日したのが昨年4月。194㌢、116㌔の恵まれた体を生かし、ナンバーエイトとして活躍するセコナイヤ・ブル。全国高校ラグビー大会県予選決勝では体を張ったプレーで大分舞鶴の堅固なディフェンスを翻弄し勝利の立役者となった。「僕だけじゃだめ。フィジーのいいところ、日本のいいところをミックスして戦いたい」という謙虚な姿勢でチームメートからも慕われている。

 

 試合中の勇猛な姿とは裏腹に、素顔は幼さの残る普通の高校生だ。白田監督いわく「真面目で、少し甘えん坊」。来日直後はホームシックになり、フィジーに帰りたいと訴えたこともあったが、今ではチームにすっかり溶け込み、冗談がいえるほど流ちょうに日本語を操る。

 

 好きな日本語は「でっかい」。言われるとうれしいのだとはにかんだ笑顔を見せる。日本の色も文化も大好きで、好物はとんかつと納豆。練習のない日はチームメートとカラオケで盛り上がる。

 

 将来の夢を問えば日本代表だと迷いなく答える。「自分の姿を見てフィジーの子どもたちに夢を持ってもらいたい」。純粋な志を持つフィジーからきた留学生は、大分東明初の全国高校ラグビー大会に挑戦する。大仕事をやってのけそうな雰囲気が漂う。

 

全国大会出場を決めた瞬間は大粒の涙がこぼれた

セコのココがすごい!

 

白田誠明監督

「身体能力が高いのはもちろんだが性格がいい。素直で明るく、みんなに好かれるタイプ。学校でも人気者。ラグビーを楽しむことができ、周りの選手にいい影響を与えている。ずいぶん慣れたようだけど寒さが苦手。全国大会は大丈夫かな(笑)」

 

内尾千剣(2年)

「日本人選手より体が大きく、手足が長い。アタックでも当たり負けしないし、オフロードパスなどの技術もある。いるだけで心強い存在。日本語がペラペラなのでコミュニケーションにも困ったことはない」

 

長谷部龍成(2年)

「プロがするようなパスだったり、日本の高校生にはない技術を持っている。本当にすごいと思う。日本語が上手でリーダーシップもある。チームを引っ張る頼りになる存在。1年生などに教えるのもうまい」

 

花園では全国初勝利を目指す

 

(甲斐理恵)

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