わがまち回顧 福岡支社 長崎駅新ビル概要を発表

駅ビルの概要などについて説明するJR九州青柳俊彦社長(左)と田上市長=12月12日、長崎市役所

 JR九州は、九州新幹線長崎ルートの2022年度暫定開業に伴って新たに建設する長崎駅ビル(長崎市)の概要を発表した。外資系高級ホテルや商業施設などが入り、交流人口の拡大が期待される。
 ホテルは、世界に1億超の会員を持つ米マリオット・インターナショナル系列になる。近隣に先行オープンする高級ホテル「ヒルトン長崎」と顧客層が競合する部分もあるだろうが、世界的に知られるホテルが並ぶことで、外国人客に長崎をよりアピールできるのではないかとも感じる。宿泊客に県南、県北地域や離島にも足を延ばしてもらう仕掛け作りが必要だ。
 一方、新ビルが開業すれば、アミュプラザ長崎を合わせた駅ビル全体の商業面積は拡大。商店街関係者には「駅一極集中が進む」「脅威だ」などと懸念する声もある。
 長崎市の田上富久市長は会見で、「『来てください』だけでは人は流れてこない。まちの魅力をつくり、発信する努力が必要」と述べた。行政やJR九州など関係者には、商店街と駅ビルが連携するイベントなど、開業に向けてにぎわいを広げる取り組みが求められる。

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