「柳田さんの伝え方が酷すぎて…」鷹・中村晃が語った選手会長就任の経緯とは…

契約更改に臨んだソフトバンク・中村晃【写真:福谷佑介】

一度は打診があるも、病気もあって今宮に任せる流れに…「逃げている気が」

 ソフトバンクの中村晃外野手は20日、ヤフオクドーム内の球団事務所で契約更改交渉を行った。昨オフに年俸変動制の4年契約を結んでおり、現状維持の2億4000万円で来季の契約にサインした。(金額は推定)

 今季は開幕前に自律神経失調症を公表し、復帰後も腰痛などに苦しみ、わずか44試合の出場に終わった。この日の会見でも「本当に悔しいシーズンでした。来年は怪我なく1年間1軍でスタメンで出られるようにしたい」と悔しさをにじませていた。

 その中村晃は、柳田悠岐外野手の後を受け継ぎ、このオフに選手会長に就任した。会見では「強いチームであり続けるのは最低限。その中で僕も含めてしっかりとした人間として野球や生活ができるようなチーム、選手を作っていけるのが1番」と選手会長としての意欲も語っていた。

 ただ、その就任の経緯については、少し物申したいことがあったようで…。「柳田さんの伝えた方が酷すぎて」と、以前に柳田が語ったあまりにもザックリとした説明を補足した。

「柳田さんから1回『やれ』と言われたんです。でも気を遣ってもらって『健太に』と。ただ、1回『やれ』と言われてた。誰でも出来ることじゃないし、やってみようという気持ちになった。やらないでおこうかとも思ったけど、逃げている気がして。柳田さんにお願いしてやらせてください、と。それで、夜中にLINEしました」

 もともと、柳田から中村晃に対して選手会長就任の打診があった。ただ、開幕前の自律神経失調症のこともあって方向転換し、中村晃ではなく今宮健太内野手に選手会長を任せる流れになりつつあったのだという。その中で、先の理由で中村晃が就任を決意したのだという。
 
「野球だけやっていても成長することはない。周りを見る仕事なので、やっていけばみえることもある」と選手会長就任の意義を語った中村晃。復活を期す来季、選手会長としてもチームのために働いてみせる。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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