球宴4度の名二塁手・キンズラーが現役引退を表明 通算1999安打

日本時間12月21日、パドレスは来季までの2年契約を結んでいたイアン・キンズラーが今季限りで現役を引退し、自軍の野球部門のアドバイザーに就任することを発表した。キンズラーは年俸375万ドルの来季の契約と、年俸350万ドルの2021年の球団オプション(またはバイアウト50万ドル)を残しており、残り契約の扱いについてはキンズラーとパドレスの間で話し合いが行われる予定となっている。

現在37歳のキンズラーは、オールスター・ゲーム4度、ゴールドグラブ賞2度、通算1999安打、257本塁打、243盗塁の輝かしい実績を誇る二塁手であり、レンジャーズ、タイガース、エンゼルス、レッドソックス、パドレスの5球団で合計14シーズンにわたって活躍。2018年にはレッドソックスの一員としてワールドシリーズ制覇も経験した。

2度の「30-30」を達成するなど、2000年代後半から2010年代前半にかけてメジャーを代表する二塁手として活躍したキンズラーだが、今季加入したパドレスでは自己最少の87試合にしか出場できず、打率.217、9本塁打、22打点、2盗塁、OPS.646という自己ワースト級の成績に終わった。今季の8月中旬以降を欠場する原因となった頸椎椎間板ヘルニアが現役引退の決め手となったようだ。

パドレスのA.J.プレラーGMは「イアンは、彼の世代のなかでベストの二塁手のうちの1人だった」とキンズラーのキャリアを称え、「彼の情熱や経験を我々のフロントオフィスに加えてくれることを楽しみにしている。彼は野球に関して豊富な知識を持っているから、我々の球団組織に大きな利益をもたらしてくれるだろう」と今後の活躍にも期待を寄せた。

通算1999安打でキャリアを終えるのは、1890年代から1900年代にかけて活躍した殿堂入り三塁手のジミー・コリンズに次いでキンズラーが史上2人目となる。今後はキンズラーがフロントオフィスに在籍するパドレスから、キンズラーを上回る2000本以上の安打を放つ選手が誕生することを期待したい。

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