三角線開通120年祝う 三角駅で式典 熊本県宇城市

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出発式で合図を出す守田憲史宇城市長(左)と木村信治三角駅長=21日、宇城市
くす玉を割り開通120年を祝う関係者=21日午前、宇城市三角町
三角駅に到着した観光客を出迎える保育園児=21日、宇城市

 「地域の線路、いつまでも」-。熊本市と宇土半島の熊本県宇城市三角町を結ぶJR三角線の開通120年式典が21日、同市の三角駅であり、関係者や保育園児らが節目を祝った。沿線の網田駅(宇土市)でも式典があり、地元住民らの暮らしを支える鉄路に感謝した。

 三角線(36・5キロ)は1899年12月25日に開通。天草方面への観光や、宇土市方面への通勤・通学の足となっている。2011年からは観光特急「A列車で行こう」も運行、外国人観光客の利用も目立つ。2018年に三角駅から乗車した人は約14万5千人。

 同駅舎内であった式典には約100人が出席。JR九州熊本支社の赤木由美支社長が「九州初の鉄道から10年後に開通した歴史ある路線。地域の協力を得て末永く運営していきたい」とあいさつ。守田憲史宇城市長は「地域にとっての重要性はたとえようがない」と述べた。

 ジャズの生演奏が流れるホームで「A列車で行こう2号」の出発式があり、守田市長と木村信治三角駅長の合図で動きだした列車を園児約50人が小旗を振って見送った。高校時代、三角線で通学していたという同町の吉田有希さん(35)は「式典で駅がにぎやかだったので良かった。子どもたちのためにも鉄道は残してほしい」と話した。

 開業当時の駅舎が唯一残る網田駅では、駅を管理・運営しているNPO法人網田倶楽部[くらぶ]が記念式典を開き、住民ら約200人が参加した。網田保育園の年長園児27人が「線路は続くよどこまでも」を合唱し、「大好きな網田駅がいつまでも続くように、みんなで守っていきます」と声を合わせた。地元の太鼓芸能集団「紬衣[ゆい]」が勇壮な演奏で式典に花を添えた。

 網田倶楽部の益田信明代表(67)は「地元住民は通学で利用し、駅にはそれぞれ青春の思い出がある。これからも守り続けていきたい」と話していた。(宇城支局・内田秀夫、宇土支局・西國祥太)

(2019年12月22日付 熊本日日新聞朝刊掲載)