みやざきちえさん(嬉野市)大賞に 手づくり紙芝居コンクール

心豊かな風習作品に

©株式会社佐賀新聞社

手づくり紙芝居コンクールで大賞に輝いたみやざきちえさん=嬉野市嬉野町の谷鳳窯ギャラリー

 嬉野市嬉野町に住む姉妹絵本作家ユニット「ちえちひろ」の姉みやざきちえさん(32)=本名・宮崎千絵さん=が、第20回手づくり紙芝居コンクール(紙芝居文化推進協議会主催)の一般の部で大賞の加太こうじ賞に輝いた。温かみのある絵柄の紙芝居「たごもりの盆」で、地域に残る風習を通して心豊かな人と人とのつながりを描いた。

 全国からジュニアの部に125点、一般の部に209点の応募があった。実演審査会が1日に横浜市で開かれ、優秀賞全15点の作家が熱演を繰り広げた。

 同作は8月、福岡県うきは市で開かれた紙芝居制作ワークショップに講師としてちえちひろが招かれたことをきっかけに生まれた。地域の文化や風習を紙芝居にするイベントで、みやざきさんは同市田篭地区の平川ミサヱさん(当時94)から盆の風習を聞いて着想を得た。

 田篭では盆に自分の先祖をごちそうでもてなすだけではなく、無縁仏にも膳を用意するという。みやざきさんは「誰もないがしろにせず、他者を受け入れ、配慮する優しさを感じた」と語り、愛らしい無縁仏「くっつきさん」が少女の優しさに触れて天に昇る紙芝居を作った。

 絵本作家で紙芝居作家のやべみつのりさんは、同作を「都会の人や子どもたちに、こういう文化を作品で伝え残してもらえるのはありがたい。年老いた人にも優しい、おおらかな紙芝居」と評した。

 みやざきさんは「読ませてもらう機会があれば、積極的に挑戦したい」とし、「今日があるありがたさを描く作品や、佐賀の風習を掘り起こして残す紙芝居も作りたい」と意気込む。

大賞受賞作品の1枚。用意された膳を喜ぶ無縁仏の「くっつきさん」