「RIZIN.20」元統括本部長・髙田延彦が明かす朝倉海の“漢気”

「RIZIN.20」元統括本部長・髙田延彦が明かす朝倉海の“漢気”

フジテレビで放送される、大みそかを飾る総合格闘技イベント「RIZIN」。今年は史上初の米・総合格闘技団体「ベラトール」との対抗戦や、“神童”那須川天心やYouTuberとしても注目される朝倉未来・海兄弟の試合が予定されており、非常に注目度の高い大会となっている。

かつて自身も同イベントの統括本部長を担っていた元プロレスラーの髙田延彦が、一格闘技ファンとして、年末に向けての気持ちや今年話題になった朝倉兄弟のことなどを語った。

まず、現在の心境を聞かれると「非常にエキサイティングな気持ちでいっぱい。今年に関しては『RIZIN』単独ではなく、世界でもNo.2といわれる総合格闘技団体のベラトールの試合もある。『RIZIN』と『ベラトール』が手を組み、協調し合う。これによって双方の選手が互いのリングに上がるなど、さまざまなチャンスが開かれるのではないかと。選手たちもこの試合の結果で、将来を変えていける可能性があるので、刺激が例年とは違うのではないかと思う」と、年末に向けて今から待ちきれない様子。

朝倉兄弟の試合の見どころについては「マネル・ケイプ選手にとっては今、朝倉海選手を倒せば一気に自分の名前を上げるチャンスで相当モチベーションが高いと思う。追われる立場になると、みんなの視線が海選手に向けられるが、そこをいかに突破していくかが大事。未来選手の相手(ジョン・マカパ)については今まで戦ったことのないタイプ。しかし、この戦いが未来選手の世界での位置を示す戦いになると思う。ここでいつも通りの勝ち方を見せれば、また名前を上げることになる。彼らが結果を出すことによって、堀口(恭二)選手や朝倉兄弟の言う“日本の格闘技を盛り上げたい”という状況を作り出す近道になると思うので、ぜひ実現してほしい」と、後輩たちの挑戦にエールを送った。

朝倉兄弟の運営しているYouTubeチャンネルの動画に関しては、「面白くてついつい見てしまう。まだチャンネル登録していないので、これから登録して彼らの儲けに貢献しようかと。ただ、あんまり稼ぐと、彼らの年間の試合数が減るんじゃないかと心配になるね(笑)」と、面白い動画を見たい気持ちと格闘技ファンとしての思いのジレンマを吐露。しかし、最後には「戦いに飢えている彼らにはそんなことが起こるわけないと思うし、本当に2人の動画は面白いので今後も見続けたいと思う」と、2人の幅広い活躍を楽しみにしているようだった。

また、堀口選手の欠場が決まった際に、海選手が発信したメッセージで印象的なものがあったようで、「『朝倉海×堀口』というカードが流れて一番ショックだったのは、当事者の2人とファンだと思う。そこで海選手は『やれることがあれば僕は何でも受けます。何でも言ってください』と、すごい責任感とRIZIN愛を伝えてくれたとのこと。朝倉海という男は、試合が流れてショックを受けているファンの心の穴を少しでも埋められないかと考えていた。そのことについて、本当にありがとうと言いたい。それを踏まえた上で大みそかの入場からの一挙手一投足に注目して感じたいと思う」というエピソードを披露し、彼の“漢気”に心底ほれ込んだ様子だった。

最後にはラグビーW杯のことを話に挙げ、「今回のW杯では、企業や自治体などすべての人たちが、『ラグビーを見よう』という環境を整えた。その結果、ラグビーというスポーツが本当に素晴らしかったので、子どもからお年寄りまでが『リーチ! リーチ!』と(リーチマイケルの名前を)叫んでいた。見られる環境さえ作って、見てもらえればルールなんて分からなくてもいい。選手たちは命を懸けて戦うけど…イベントとしては、パクりになるが『ONE TEAM』ですからね!(笑)」と笑いを誘い、取材を締めくくった。

2019年を締めくくるにふさわしいカードがめじろ押しの「RIZIN」は、フジテレビ系で12月31日午後6:00から放送する。

【番組情報】


「RIZIN.20」
フジテレビ系
12月31日 午後6:00~11:45

フジテレビ担当 H・A

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