大学入試の記述式問題導入見送り、文科相正式発表

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2020年度から始まる大学入学共通テストで、萩生田光一文部科学相は国語と数学の記述式問題導入を見送ると正式発表した。11月に見送りが決まった英語民間試験導入に続く方針転換で、文部科学省が進めてきた大学入試改革で柱と位置づけられてきた両事業の見送りにより、入試改革は事実上の出直しを迫られる格好となった。

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萩生田文科相が閣議後の記者会見で明らかにした。それによると、記述式問題の採点について検証した結果、採点の精度を高めることはできても、ミスをゼロにすることはできないうえ、自己採点と採点結果の不一致を格段に解消することが難しいことなどが分かった。このため、萩生田文科相は「受験生が安心して受験できる態勢を早急に整えるのが現時点で困難であり、導入見送りの判断をした」と述べた。記述式問題の採点は大学入試センターの委託を受けて通信教育大手のベネッセホールディングスの100%子会社となる学力評価研究機構が進めることになっていたが、50万人分と予想される回答を短期間で採点しなければならず、採点ミスや受験生の自己採点との不一致が問題として指摘されていた。さらに、ベネッセグループが共通テストの業務受注を掲げて営業していたことが明らかになったほか、ベネッセと文科省、自民党政治家との関係を疑問視する声が野党側から出て、混乱が拡大していた。文科省は今後、萩生田文科相を中心とする会議で記述式問題の充実策などについて検討を重ねる。参考:

【文部科学省】萩生田文部科学大臣の閣議後記者会見における冒頭発言(PDF)