まもなく逮捕か 秋元司衆議院議員の周辺がキナ臭い IR疑惑の本丸は「アノ有名人」との関わり――?

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12月19日に事務所に家宅捜索が行われ、逮捕まじかと囁かれる秋元司衆議院議員だが、新聞等で報道されている統合型リゾート施設(IR)への参入を目論んだ中国系企業との関係とは別の疑惑が浮上している。

「東京地検特捜部の狙う疑惑の本丸は別の件で、元政策秘書が中心のIRは入口に過ぎない」と評するのは、政界・官界の事情痛だ。

今年7月に大掛かりな助成金詐欺が発覚した。主犯格は、コンサルタント会社「WINカンパニー」社長の川﨑大資氏という人物。

川﨑大資と言われてもピンとくる人は少ないが、ABCホームの塩田大介氏と言えば、芸能人、関東連合との関係で、メディアを賑わした人物だ。川崎に名前を変えていた塩田氏が、東京地検特捜部に7月3日に詐欺容疑で逮捕されている。容疑は、安倍内閣が待機児童対策の目玉として進めてきた企業主導型保育所の整備で、信用組合から1億円余りをだまし取った容疑。川崎氏らは、企業主導型保育所の設置を巡り、国の助成金からも約2億円をだまし取ったとして捜査されている。

川崎氏の事務所や関係先を家宅捜索した地検特捜部は、そこで政治家や官僚の名刺や、彼らとの関係を示す資料を多数押収しているという。その中に秋元議員関係の資料が多くあったというのだ。

秋元議員は、通産官僚から衆議院議員になった小林興起の秘書を経て、2004年の第20回参議院議員選挙に自民党から出馬して初当選。その後、落選を経て2012年の衆議院議員選挙に東京15区から出馬し、みんなの党の柿沢未途に敗れるも、比例東京ブロックで復活。2014年の選挙でも柿沢に敗れるが、復活当選を果たし、2017年の選挙では希望の党から出た柿沢に大差で勝っている。

選挙に強いとは言えないが、集金力が有り、自民党幹部の受けは良いようだ。第4次安倍改造内閣では、内閣府副大臣兼環境副大臣に任命された。第3次安倍改造内閣では、国土交通副大臣(観光、航空行政、道路、港湾)兼内閣府副大臣(IR)兼復興副大臣(地震、津波災害からの復興担当)に任命されていた。

かつての自民党は、派閥のボスが金を集め、選挙や盆暮れに子分に金を配っていた。田中角栄や、金丸信・竹下登の時代だ。最近は、子分の方が派閥のボスや政党幹部に上納するという。

「中選挙区制から小選挙区制に選挙制度が変わり、政党助成金が交付されるようになってから、党執行部の権限が大きくなった。今の安倍一強時代ではなおさらです。公認やポストを得たい議員は、党の執行部や内閣の幹部に金を上納させられている」(政治記者)

つまりリスクを負うのは部下であり、政党幹部は安泰なのだ。このシステムは、裏金を作っていた警察や検察など官僚機構と似ている。偽領収書を書かされ、裏金作りをさせられるのはノンキャリアで、キャリア組は自分たちの遊びに使う金が裏金であることも知らない場合もあった。

今回の東京地検特捜部の捜査がどこまで進むか、注目されるだろう。

1千万円足らずのIRだけで終わるのか、億単位の助成金詐欺も立件されるのか、さらに昨年6月に施行された司法取引によって、その上の巨悪にも迫れるのか。

三井環元検事の裏金告発で、自民党に泣きついて以降、その本来の役割である権力の腐敗を監視する活動が低調になった検察庁の本気度が試されている。(文◎高田欽一)