M-1グランプリ場外乱闘 和牛は慢心でぺこぱを見ていなかったのか? 上沼恵美子の怒りの理由とは?

画像はM-1グランプリ公式サイトより

12月22日に放送された『M-1グランプリ2019』。去年、大会終了後の配信動画でのとろサーモン・久保田かずのぶさんとスーパーマラドーナ・武智さんによる「更年期障害」という暴言のせいで、一時は審査員を辞退するのではと心配されていた上沼恵美子さんも無事に審査員として登場。冒頭の挨拶で「更年期障害を乗り越えました!」「いらんこと言うなよ!」と騒動をイジる余裕ぶりを見せ、さらにはその後、審査員の誰よりも自由な言動をぶちかますなどし、お茶の間にその存在感を見せつけていました。

今年のM-1は1位にミルクボーイ(6票獲得)、2位にかまいたち(1票獲得)、3位にぺこぱ(0票)という、決勝3組中2組がまだ世間に浸透していないコンビだというミラクルな展開に。敗者復活戦を勝ち上がった和牛が2点差でぺこぱに負け、決勝進出を逃すという衝撃的な展開で、視聴者をヒートアップさせる場面もありました。

そんな中、上沼さんが和牛に放った痛烈な言葉が話題を呼んでいます。

上沼さんは、2013年結成という若手・からし蓮根のコメントの際、「ファンです。初々しいね!」と褒めた後「和牛には悪いんやけど、去年も、その前も、私は和牛にチャンピオン入れました。でも、なんかそういう横柄な感じが和牛に対して感じました」といきなりすでに1回目の漫才を終わらせていた和牛に対してブーイング。横で聞いていた松本人志さんが爆笑する中、「このステージは僕のもの、リサイタルみたいな。何のコンテストでも緊張感の無い。そういうぞんざいなものを感じました」とヒートアップしだしたのです。

司会進行の今田耕司さんが「上沼さん、急にどうなされた…?」とフォローする中、上沼さんは「でも、からし蓮根には初々しいものを感じました。本当に笑っちゃったし、フレッシュだし、この必死さ! てっぺんを取ろう、チャンピオンを取ろうっていう気持ちがギュッと伝わってきて、私は大ファンよ。頑張れ! 頑張ってね〜!」とエール。

ここで終わるかとおもいきや、上沼さんの和牛攻撃は止まりません。今田さんが「若い人たちがチャンピオン目指して取りにきてる感じが…」と上沼さんに話かけると、上沼さんは「そう、それがいいの。それが『M-1』じゃないの? なんかわかんないけど、和牛のような、あんなもん、なんか大御所みたいなね?」とまたも和牛にダメ出し。

番組ではここで上沼さんの苦言を苦笑しながら聞く和牛の2人の姿がカットインされ、上沼さんはさらに「昨年もその前も、チャンピオンで私は和牛を推してるわけです。それなのに、決勝まで残りくさらんかった、それが腹立つ言うてるんですわ!」と一喝。ここでまた神妙な顔をする和牛が写り、今田さんが「愛情の裏返しやから!」と和牛をフォロー。上沼さんは「それに比べて、このお2人は純です!」とからし蓮根をべた褒めしたのでした。

その後、和牛は最後に出てきたぺこぱに2点差で負け、決勝最終ラウンド進出を逃すという憂き目に。しかも番組放送後、『GYAO!』で生配信された「世界最速大反省会」にて麒麟の川島明さんに、和牛は9番目に出てきたインディアンスの結果を観た後、10番目出場のぺこぱの漫才を観ずにネタ合わせに行き、戻ってきたら2点差で負けていて呆然としていた、という舞台裏を明かされていたのでした。

この和牛のネタ合わせエピソードについて、ネットでは「なにこの話すごいな……ドラマだよ……」「壮絶過ぎる…」とM-1の怖さに震える声。「最後まで結果は分からないのにぺこぱ見ずにネタ合わせしてた和牛正直めちゃくちゃ謎だし、上沼さんが言いたいことも分かる」「和牛がインディアンスの結果が出た後にぺこぱを見ずにネタ合わせを始めたというのを聞いて、上沼の批判がなるほどと思った。悪い方で余裕が出てしまってそれが見抜かれていたのだろう」「つまり、上沼恵美子が言ってた通りではあるんですよね。『和牛は自分たちは決勝行って当たり前だと思ってる。そこがあかん』と。決勝ラウンドネタ合わせ自体の是非はおいといて、そこの観察眼は上沼恵美子の凄さだと思う」という声。

さらには、そういった「慢心なのでは」といった声に対し「和牛のぺこぱ見ずにネタ合わせの件は、仮に3位に留まったら1番手なんだから別に普通よな」「和牛はネタ合わせキチンとするタイプだから点数的にネタ披露できても1番手だからネタ合わせ始めたんだよ 別にそれは驕りではない」「現時点3位てことは決勝進出が決まったらトップバッターはほぼ確実なのにネタ合わせしない方がおかしいって、ただでさえ敗者復活組なんだし 出演者が全コンビのネタを律儀に見守る必要性は全く無いでしょ何言ってんの?」といった反論の声が。

その後、川島さんは自身のTwitterにて「大反省会生放送のことが記事になっていますが、誤解のないよう言葉を添えておきます。和牛の二人は暫定ボックスからは離れず座ったままネタ合わせをしています。もしもの時のために合わせる時間はそこしか無く、慢心とは程遠い理由です。『見てない』のではなく『見れなかった』と伝えるべきでした」と綴られています。

生放送の賞レースという、一般人には想像もつかない熾烈な戦いの中、舞台裏では芸人さんがそれぞれ死力を尽くしていたのですね…。(文◎小池ロンポワン)

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