学習教材販売の(株)ネイク(兵庫)が破産開始決定、強引な販売手法が問題に 被害対策弁護団の結成も

 (株)ネイク(TSR企業コード:662327977、法人番号:2140001087640、明石市大明石町1-7-33、設立2012(平成24)年7月、資本金100万円、綿谷直弥社長)と、(株)ウイン教育センター(TSR企業コード:016890051、法人番号:5140001100838、神戸市中央区多聞通3-2-9、設立2016(平成28)年1月、資本金100万円、森勇輝社長)は12月6日、神戸地裁より破産開始決定を受けた。破産管財人には小野法隆弁護士(弁護士法人東町法律事務所、神戸市中央区京町80、電話078-392-3100)が選任された。
 負債は、ネイクが債権者76名に対して1億620万円、ウイン教育センターが債権者約170名に対して2209万円で、2社合計1億2829万円。

 小・中・高校生向け教育図書の販売業者。「コーチング」と呼ばれる学習指導付きの学習教材を電話で勧誘し、信販会社の個別クレジットを利用するなどして販売。ネイクは2018年6月期に売上高約9500万円、ウイン教育センターは2018年12月期に売上高9169万円を計上していた。
 しかし、電話での対応や強引な販売手法がインターネット上で警戒されはじめ、徐々に事業が立ち行かなくなり、2019年9月頃に業務を停止した。
 このため、一部の契約者はサービスを受けることなくローンが残る状態となった。事態を重く見た兵庫県弁護士会が両社の破産に伴う緊急110番を実施予定で、兵庫県弁護士会消費者被害救済センターへの問い合わせを呼びかけている。状況によっては、被害対策弁護団の結成も視野に入れている。

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