老舗バーテンダーに聞く!おうちで試したい、簡単ビアカクテルの作り方<4種類>

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今ではさまざまな種類のビールが販売され楽しみ方も増えましたが、自分たちでアレンジして新しいビールのおもしろさを探求してみるのはいかがでしょう。

銀座で30年営業したバーを改装し、4年前からビールの醸造を行う「ブリューインバー主水(モンド)」のバーテンダー・武蔵昌一さんに、おうちで試したい4種類のビアカクテルを教えていただきました。

作り方はもちろん、長年バーテンダーを務める武蔵さんの頭の中の、とっても興味深い知恵のカケラをたくさん聞いてきましたよ!

武蔵昌一さん

大学在学中にバーテンダーの道に入り、もう40年になろうかというベテラン。若い頃、TVチャンピオンのバーテンダー選手権で優勝したという噂。

4種のカクテルレシピ

1. 追い桃がジューシーな『ビアベリーニ
2. ミントが爽やかに香る『ビアモヒート
3. 冷凍フルーツを氷がわりに『ビアマンゴーオンザロック
4. 寝酒にも『ホットシャンディガフ

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1. 追い桃がジューシーな『ビアベリーニ』

まずは、ベリー二という、シャンパンと桃でつくるカクテルのビールver.をご紹介。ビールで割ることで、さらにすっきりとした味わいになるビアカクテルです。

【材料】
・『ザ・プレミアム・モルツ〈香る〉エール』
 (※ビールならなんでもOK。日本でつくられたすっきりとしたラガーもおすすめ)
・『ネクタースパークリングピーチ』
・桃の缶詰

【作り方】
1. ビールとスパークリングを半々の量グラスに入れます。

2. 桃の缶詰を適度な大きさに切り、グラスに入れます。

完成!

ヘイジーっぽい見た目もかわいいビアカクテル。ヨーロッパ、特にフランスやドイツの人たちは夏に、ビールを清涼飲料水で割る“パナシェ“をよく飲むのだそう。ビールを半分に割るのでアルコール度数も半分になり、「お風呂上がりにすっきりとしたものが飲みたい」というときなどにもおすすめです。

ビールが染み込んだ桃はとってもジューシー。ぱくぱく食べて、そして飲んでのエンドレス!なくなったら追い桃しちゃいましょう!

 武蔵さん

最近は季節ごとに飲みやすいソフトドリンクがたくさん販売されているので、それを使ってビールを割ってみるのはどうかなと思い考えました。もちろんスパークしていないものなどお好みのもので構いません。そして、入れたソフトドリンクに繋がりのあるような材料を入れてみたら、さらにおもしろいかもしれませんね。

2. ミントが爽やかに香る『ビアモヒート』

モヒートはもともとラムのカクテルですが、今回はハーブを使って、ビールでつくるモヒートをご紹介します。

【材料】
・ハートランド(ビールならなんでも。)
・ミント(5〜6枚ついた葉っぱを5つくらい)
・グラニュー糖(ティースプーン山盛り一杯)
・ライム

【作り方】
1. 底が広めのグラスにミントとグラニュー糖を入れ、すりこぎなどでミントがしんなりするくらいまで叩きます。グラスを回しながら行うとよいです。

2. お好みでライムをしぼります。

3. ビールを少し注ぎ、ミントの香りを移します。飲むときにミントが気になる人は、茶こしなどでこし、べつのグラスに注いでくださいね。

4. グラス一杯にビールを注ぎましょう。

完成!

とんとんとミントを叩いているときから、とってもいい香りに癒されます。爽やかで気持ちがぱっと晴れるビアカクテル。ミントはこさないでビールを注ぐと泡がたち、ふわっとミントが香るので、この瞬間を逃さず一口飲んでみてください!

 武蔵さん

ミントの葉っぱを叩くのは、グラニュー糖が葉っぱに当たって傷がつき、そこから出てくる浸透圧でミントのエキスを引き出すため。すっきりしたビールに合うかなとハートランドを選びましたが、濃い味わいのビールもおもしろそうです。ホップもハーブの一種でイギリスのおばさんが見つけたと言われていますが、好きな香りをつけて楽しむというのはビールの楽しみ方のひとつだと思います。ミントが好きという人は、追いミントもおすすめですよ。

3. 冷凍フルーツを氷がわりに『ビアマンゴーオンザロック』

冷えが足りないビールしか家にないというとき。冷凍フルーツをビールに入れてみるのはどうでしょう?ビールを冷やす&ビールに香りが移る&大人のデザートにもなっちゃうという一石三鳥なビアカクテルです。

【材料】
・『僕ビール、君ビール。』(ビールならなんでもOK)
・冷凍マンゴー

【作り方】
1. 冷凍マンゴーをグラスに入れます。

2. ビールを注ぎます。

完成!

酸味のあるセゾンビールは、フルーツと合わせるのが向いているとのこと。見た目にも映えるビアカクテル。ぷかぷかと浮いているマンゴーに癒されます。マンゴー独特の甘みとセゾンの香りがおいしくマッチ。マンゴーが溶けてきた段階でいただくと、じゅわっとビールが口いっぱいに広がり幸せを感じます。

 武蔵さん

コンビニなどでよく冷凍されてるフルーツを見かけます。それを氷がわりにしてビールと組み合わせたらおもしろいよという提案です。冷えが足りないビールを冷やしたいというとき、氷を入れたら薄くなってしまいますが、冷凍されたフルーツを入れたらビールは冷えるけど薄くはならず、またすこ〜しフレーバーがついておいしくなるんです。マンゴーならIPAを合わせてもおいしいかもしれません。また硬い状態のフルーツをフォークで食べるのも良いですが、やわらかく溶けてきたときに食べると、ビールがフルーツに染み込んでいてとてもおいしいんですよ。

4. 寝酒にも『ホットシャンディガフ』

最後に紹介するのは、ペールエールにハチミツとしょうがを入れて温めて飲む、ホットシャンディガフ。体がぽっと温まり、冬の時期にぴったりです。

【材料】
・『よなよなエール』
 (ビールならなんでもOK。ペールエールがおすすめ)
・はちみつ(ティースプーン1杯くらい)
・生姜(すりおろしたもの)
・シナモン
・オレンジの皮にクローブを刺したもの

【作り方】
1. 鍋にビール150ml(缶ビールで半分くらい)とすりおろした生姜、はちみつ適量を入れ、火を入れます。味をみて材料の量を調整してください。

2. 2〜3分煮立たせます。最初は泡立ちますが、炭酸が飛ぶと液面が落ち着いてきます。

3. 生姜が気になるという人は、茶こしなどで生姜をこしてから、グラスに注ぎましょう。シナモンとオレンジの皮を浮かべたら完成です。

完成!

鍋でくつくつ煮ている段階で、すでに生姜の良い香り。アルコールも飛ぶので西洋版卵酒のような感じで寝る前の一杯にもおすすめだとか。生姜やはちみつを感じつつも、ビールの苦みもちゃんと残っているので、ちゃんとビールを飲んいでる気分に。ほっと体の芯から温まるビアカクテルです。

 武蔵さん

はちみつはすこ〜し甘くしたいなという気持ちで多めに入れるのがおすすめ。日本ではあまりビールを温めて飲むことはしませんが、エールはそもそもガス圧が弱く、冷蔵庫ができる前からあったビールなので、冷やすという概念がありません。寒いときには温めるのがヨーロッパ風。鍋の状態に粉末のシナモンを入れたり、ナツメグを入れてみたり、自分の好きなスパイスを入れてください。オレンジの皮にクローブを刺したものは、ホットワインによく入れるものですが、アルコールを抑える効果やクリスマス時期に魔除けとして使う習慣もヨーロッパにはあります。

「ビールに何かを入れる」と聞くととっても簡単なように思えますが、ビールの味わいを知り、素材の特徴や入れて起こる変化まで想定された一つひとつのビアカクテルの完成度に脱帽!とっても簡単なのに、これがおうちで楽しめちゃうなんて贅沢すぎる…!

ビールのおいしさも、付け加えることで起こる変化やおもしろさも、武蔵さんにたくさん教えていただきました。おうちのみの幅が広がるおいしく、そして味わい深いビアカクテルのレシピ。ぜひ試してみてくださいね!

武蔵さんをはじめ、店員さんやブルワーさんもとても気さくにお話していただけるので、ブリューインバー主水にも、ぜひ足を運んでみてください。

BREWIN`BAR 主水-monde-

〇住所:東京都中央区銀座8-11-12正金ビルB1
〇アクセス:メトロ銀座線新橋駅1番出口 3分、JR新橋駅 銀座口 6分
〇営業時間:[月〜木]16:00-23:30、[金]16:00-25:00、[土]14:00-23:30
〇定休日:日・祝
〇席数:カウンター8席、テーブル30席
〇HP:http://www.brewinbar.com/

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