特集「その血圧 放っておいて大丈夫?」(1)

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◆高血圧は自覚症状がないまま進行
皆さんは、自分の血圧をチェックしていますか。
高血圧などの生活習慣病は、自覚症状がないまま進行するため、「サイレントキラー」ともいわれています。さらに、生活習慣病が重症化し、狭心症等の虚血性心疾患や脳梗塞等の脳血管疾患にかかる方も多くいます。
今回は、高血圧の治療に携わる医師の長谷部直幸さんに、高血圧の原因や危険性について聞くとともに、予防方法などを紹介します。

◆もし「高血圧」と言われたら
日本には高血圧と診断された方が約4千300万人いますが、その中で、病院にかかっている人は約56%。自分が高血圧と知りながら放置していることが問題で、正しくコントロールすれば怖い病気ではありません。まさに「一病息災」の代表的な例です。

・旭川医科大学教授 長谷部直幸(はせべなおゆき)さん

◆高血圧って何?
心臓は1日に約10万回も収縮・拡張を繰り返し、血管の壁に圧力を掛けて全身に血液を送り出しています。この圧力が「血圧」で、圧力が強くなり過ぎた状態が「高血圧」です。今年新しくなった高血圧の分類と基準は下図のとおりで、正常高値から高値(120〜139/80〜89ミリメートルHg)以上の方は、高血圧へ移行する危険性が高くなります。

○高血圧の分類と高血圧の基準(診察室血圧)

◆どうして高血圧になるの?
血管の柔軟性が血圧に大きく影響します。柔軟な血管は、弱い圧力で血液を送り出せますが、血管が硬くなり柔軟性が失われると、強い圧力を掛けなければ血液を送り出せません。不適切な生活習慣や加齢によって柔軟性が失われ、また、傷つきやすくなった血管に血中コレステロールが付着して、血管が狭くなっていくこと(動脈硬化)が原因です。

◆どのような危険があるの?
血圧が高い状態が続くと、動脈硬化が進み血管の抵抗が増えます。そこに、強い圧力を掛けて血液を送り出すため、さらに血圧が上昇します。高血圧と動脈硬化の状態が続くと、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患、脳梗塞(脳の血管が詰まる)、脳出血(脳の血管が破れる)、腎不全等の病気を引き起こすこともあります。

●旭川市の現状は?
旭川市国保特定健診受診者の4人に1人は高血圧と診断されています。
また、市民全体では、右のグラフのように虚血性心疾患で亡くなる人の比率が、国・道より高くなっています。

○虚血性心疾患で亡くなる人の比率

北海道健康づくり財団 北海道における主要死因(平成18~27年)

◆高血圧を予防するには?
家庭で習慣的に血圧を測り、年に1度は健診を受けましょう。また、日頃から野菜を中心とした食生活を心掛ける他、適度な運動を生活に取り入れましょう。特に、旭川市民は塩分を多く摂取しているという調査結果もあるので、減塩を心掛け、高血圧と診断されたら、正しくコントロールすることが大事です。