国交省に事業認定見直し要請 石木ダム問題  議連と市民団体

国交省の職員に事業認定の見直しを訴える炭谷さん(右)=国土交通省

 長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設問題で、行政代執行による土地、建物の強制収用に反対する超党派の議員連盟と市民団体が24日、国土交通省に事業認定の見直しを求める文書を提出した。見直すに当たって2月末までに協議の場を設けることも要請した。
 議員連盟によると、要請は当初、国交副大臣と面会し、文書を直接手渡す予定だったが、23日に国交省側から会えない旨の連絡があり、総合政策局の事務方が対応。連盟、団体は要請の際「対応を変えるのはおかしい」と抗議した。
 要請文は赤羽一嘉国交相宛て。「住民との合意がないまま進められている強制収用は極めて深刻な人権侵害で、現代日本では到底許されない」とし、石木ダム建設の是非を再検討するべきだと主張している。
 地権者の一人で川棚町議の炭谷猛さんは「事業認定を取り下げ、地権者13世帯を日本国民として認めてほしい。大臣に必ず伝えてほしい」と訴えた。

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