ベタンセスがメッツと1年契約 来季もニューヨークでプレイ

日本時間12月25日、ブルペンの補強を目指していたメッツは、フリーエージェントのリリーフ右腕、デリン・ベタンセスと1年契約を結んだことを発表した。関係者によると、ベタンセスに保証されている金額は1050万ドルで、2021年の契約は選手オプション、2022年の契約はベスティング・オプションになっているという。今季までヤンキースでプレイしていたベタンセスは、来季も引き続きニューヨークに本拠地を置くチームでプレイすることになった。

2014年から4年連続でオールスター・ゲームに選出されるなど、ヤンキースのセットアッパーとして不動の地位を築いていた感のあるベタンセスだが、今季は右肩の故障により長期欠場を強いられ、9月の復帰登板で左アキレス腱を部分断裂。わずか1試合にしか登板できなかった。しかし、2014年から5年連続で66試合以上に登板して100個以上の三振を奪った剛腕リリーバーに対する評価は依然として高く、複数の球団による争奪戦が繰り広げられ、メッツが獲得に成功した。

現在31歳のベタンセスは「僕はニューヨークが大好きなんだ。マンハッタンで育ち、ブルックリンの高校へ行き、マイナーではスタテンアイランドのチームでプレイし、ブロンクスでメジャーリーガーになった。そして、クイーンズに本拠地を置くメッツでワールドシリーズを制するのが楽しみだよ」とニューヨークへの愛着を口にした。

今季の大部分を故障で欠場したことにより、メッツとベタンセスの契約は複雑なものとなっており、契約ボーナスが530万ドル、2020年の年俸が220万ドルで、2021年の契約は年俸600万ドルの選手オプションまたはバイアウト300万ドルとなっている。よって、ベタンセスに保証される金額は530万ドル+220万ドル+300万ドルで1050万ドルとなる。ただし、2021年の選手オプションの金額は、来季ベタンセスが40試合に登板すれば80万ドル、50・60・70試合に登板すれば各100万ドル増額されるため、最大980万ドルとなる。

また、2022年のベスティング・オプションは、来季ベタンセスが50試合に登板すれば年俸100万ドルの選手オプションまたはバイアウト50万ドル、60試合に登板すれば年俸200万ドルの選手オプションまたはバイアウト100万ドル、70試合に登板すれば年俸300万ドルの選手オプションまたはバイアウト100万ドルとなり、それを行使するかどうかを決断するのは2021年のシーズン終了後になる。故障のリスクを考慮して年俸が低めに設定されており、ニューヨーク・ポストのジョエル・シャーマンは「2020年か2021年にベタンセスが健康に活躍すれば、(2022年のオプションを破棄して)フリーエージェント市場に戻ることになるだろう」と指摘している。

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